「フォッペン」は有名ボードゲームデザイナーである「フリードマン・フリーゼ」がデザインした名作カードゲームです。
「フォッペン」は「おバカ」という意味ですが、この言葉はゲーム中でも登場します。このゲームは与えられた手札を早く使い切ることが目的です。もし、一番弱いカードを出してしまったら、「フォッペン」呼ばわりされてしまいます。
他のプレイヤーに「フォッペン!」と呼ばれないように、よく考えてカードを出していきましょう。
基本情報
プレイ人数:4人〜8人
プレイ時間:約15分
対象年齢:8歳以上
ゲームデザイナー:フリードマン・フリーゼ
「フォッペン」はどのようなゲーム?
「フォッペン」は所謂トリックテイキング・ゲームです。
トリックテイキング・ゲームというのは、カードゲームにおけるゲームシステムの一種であり、欧米などで広く親しまれているゲームシステムになります。
簡単に言いますと、1ラウンドでトリック(小さな勝負)を繰り返し、多くの勝利を獲得したプレイヤーが勝利する。といったようなゲームシステムのことです。
トリックテイキングは、言葉が独特で難解なところがあります。そのためここでは説明は省きますが、「フォッペン」はそのようなゲームシステムに則ったジャンルのカードゲームだということだけ、認識しておいていただけるとありがたいです。
とは言っても、「フォッペン」はトリックテイキング系のゲームの中では、わかりやすく遊びやすい内容となっていますので、安心してくださいね。
ゲームの遊び方
ゲームの準備
まずは、ゲームに必要な準備についてご説明します。
- ゲーム人数に対応する早見表をテーブル中央に置く
- 早見表で確認して、ゲームで使用するカードをまとめて裏向きでシャッフルし、各プレイヤーに12枚ずつ伏せて配ります。(8人プレイの時は11枚)
- 得点の記録のための紙とペンを用意する。
以上でゲームの準備は終了です。
*2019年に発売された「フォッペン!」の完全日本語版は、4人用の早見表が無いものがあります。4人用の早見表は、「アークライトゲームズ」様のホームページから確認することができ、ユーザーサポートから早見表の送付を希望することが可能です。
リンク先:https://arclightgames.jp/product/
ゲームの流れ
「フォッペン」は複数のラウンドで構成されており、ラウンドでは複数回のトリック(勝負)があります。1人以上のプレイヤーが手札をすべて使い切ると、1ラウンドは終了です。
それでは、ゲームの流れを解説していきます。
ラウンドの流れ
まずは適当な方法で、親となるプレイヤーを決めてください。
親となったプレイヤーは、手札からカードを1枚選び場に出します。その後、親から時計回り順にカードを1枚ずつ出していきます。
このようにして、1人以上のプレイヤーが手札をすべて出しきったら、そのトリックを処理してそのラウンドは終了です。その後は、新しい手札で新たなラウンドで勝負となります。
ゲームは誰かがゲーム終了条件を達成するまで続けてください。
トリックについて
トリックの開始時、親が出したカードを「リードカラー」と呼びます。
親以降にカードを出すプレイヤーは、このリードカラーと同じ色のカードを出さなければなりません。これを「リードカラーをフォローする」と言います。
もし、リードカラーのカードが無かったら、別の色のカードを1枚場に出してください。これは、「リードカラーをフォローできない」と言います。
このようにして、カードを1枚ずつ出していくのですが、その中で最弱のカードを出したプレイヤーは、「フォッペン」となります。そのプレイヤーは「フォッペンディスク」を受け取り、次のトリックに参加できなくなってしまうのです。
トリックの勝敗
参加プレイヤー人数が7人か8人の場合は、下から2番目まで弱いカードを出したプレイヤー2人がそれぞれフォッペンディスクを受け取ることになります。
また、リードカラーかつ数字が一番大きいカードを出したプレイヤーが、そのトリックの勝者となります。
カードの判定について
最弱のカードの判定は、リードカラーをベースに解説していきます。
出したカードが全てリードカラーであった場合
もし、プレイヤー全員が出したカードが全てリードカラーと同じ色であったのなら、その中では最も小さい数字のカードが最弱のカードです。
出したカードにリードカラー以外の色がある場合
1人以上のプレイヤーがリードカラー以外のカードを出した、つまりリードカラーをフォローできなかったプレイヤーがいた場合、フォローできなかったカードの中で、一番小さい数字のカードが最弱カードとなります。
例:親であるAさんは、最初で青色のカード6を出しました。これがリードカラーです。その次にB君が青色のカード3を出しました。この時点での最弱のカードは、B君になります。
その次にCさんが黄色の10を出しました。これはリードカラーの青色をフォローしていないので、現在はCさんの黄色の10が最弱のカードとなってしまいます。
その次にD君が緑の5のカードを出しました。これもリードカラーをフォローしておらず、同じようにフォローできなかったCさんの黄色の10よりも小さいので、結果的にD君が最弱のカードとなります。
カードの判定終了後
カードの判定が終了したら、最弱のカードを出したプレイヤーはフォッペンディスクを受け取ってください。
その後、出したカードをすべて裏向きにして。テーブルのわきにまとめておきましょう。その後、一番強いカードを出したトリックの勝者は、次のトリックの親となります。
以上の処理が終了したら、また次のトリックを始めてください。
ワイルドカード「1」について
「1」のカードは、ワイルドカードであり、常にリードカラーとなるカードです。
そのため、どの色であっても「1」を出してリードカラーをフォローすることができます。また、同色のカードが「1」以外にあったとしても、「1」を出すことが可能です。
しかし、数字自体は「1」ですので、リードカラーをフォローしているカードの中では、最弱となるカードとなります。つまり、他のプレイヤーがリードカラーをフォローできそうにない時に使用するのが良いでしょう。
まれですが、プレイヤー全員が「1」を出した場合は、親がトリックの勝者となり、最後にカードを出したプレイヤーがフォッペンになります。
得点計算について
以上の手順を繰り返していき、1人以上のプレイヤーの手札が尽きた時に、そのラウンドは終了となります。ラウンドが終了したら得点計算に入りましょう。
得点は、手札に残っているカードの枚数によって決定します。手札に残ったカードで「1」以外のカードは、そのカードに記された数字の分だけマイナスとなるのです。ちなみに、「1」はマイナス5点となります。
以上の要領で失点の合計点を計算してください。
そして、最初に手札を使い切ったプレイヤーは、10点を獲得することができます。ただし、最後のラウンドでフォッペンになり、終了時にフォッペンディスクを所持している場合は、この10点を獲得することができません。
以上の計算で、得点の結果をメモしておいてください。
次のラウンドの準備
最後に親だったプレイヤーが、次のラウンドのディーラーとなります。ゲームで使用するカードをひとまとめにして、カードをシャッフルしてください。
そして最も失点が大きかったプレイヤーが、次のラウンドの最初の親となります。失点が同じならば、最後に親だったプレイヤーから時計回り順で最も近いプレイヤーが次の親となってください。
ゲームの終了条件
次のいずれかの条件を満たした時、ゲームは終了します。
- いずれかのプレイヤーの合計失点が80点を超えた時
- 「10点」を獲得した場合が、すべてのプレイヤー含めて6回以上発生した時
以上のいずれかの条件が達成された時、ゲームは終了です。
ゲームが終了したら、今までの得点の合計を割り出してください。こうして一番失点が少なかったプレイヤーが最終的な勝利者となります。
感想:遊びやすいトリックテイキング系ゲーム
トリックテイキング系のゲームは、説明が難しいところがあり、ルールブックでもトリックテイキングの専門用語が普通に出てくることがあります。そのため、初めての方には少しとっつきにくいゲームジャンルに感じられる方も少なくありません。
今回ご紹介した「フォッペン」は、そのような小難しい感じではなく、どんな人でも手軽に遊べるトリックテイキングゲームとなっております。そのため、トリックテイキング系ゲームが初めての方でも気軽に遊べるゲーム内容です。
実際に遊んでみると、あまり適当にカードを出していると当然の如く負ける確率が高まります。カードの内訳をきちんと把握し、相手のカードの出方を見て、フォッペンをうまく回避していくのが重要です。
残りの手札においての色のバランスも考えないといけないですし、ゲーム終盤を見越して失点を防ぐことも大切。結構な接戦となることが多いので、気が抜けないゲームとなっていると思います。
とは言っても、そこまでガチガチに考えるゲームかと言ったら、そんなことはないと思います。大人数でも遊べますし、みんなでワイワイ気軽に楽しむこともできるボードゲームです。そのため、手軽にトリックテイキング系のゲームを遊ぶには、もってこいのボードゲームだと思います。
まとめ
「フォッペン」は有名なトリックテイキングカードゲームでした。ルールが非常に簡単でわかりやすいので、初めてトリックテイキング系のゲームを遊ぶ方には、遊びやすい内容になっています。
ガチガチなゲームではないので、気楽に遊ぶことができると思います。初めてでトリックテイキング系ゲームを遊びたいという方は、ぜひ手にとって遊んでみてくださいね。