「ウボンゴ」とはヒスワリ語で「脳」という意味だと言われています。ボードゲーム「ウボンゴ」は、その名の通り脳をフル回転させて遊ぶパズル系のゲームです。
本作は多くの国でゲーム賞を受賞している人気ボードゲームとなっています。日本でもテレビで取り上げられたことも何度かあることから、「ウボンゴ」は知名度が高いボードゲームと言ってよいでしょう。
子供の知的教育にも良く、大人までも楽しく遊べる万人向けのゲームです。そんな「ウボンゴ」を今回はご紹介したいと思います。
基本情報
プレイ人数:1人〜4人
プレイ時間:約25分
対象年齢:8歳
ゲームデザイナー:レヒトマン・グルゼゴルツ
「ウボンゴ」はどんなゲーム?
「ウボンゴ」は与えられたボードに、テトリスのようなブロックを埋める速さを競うボードゲームです。ブロックは様々な形があり、相手よりも早く手持ちのブロックをうまく組み合わせて、パズルボードを埋めなくてはなりません。
つまり、対応するブロックを試行錯誤して、埋めていくことがゲームの目的です。感覚的には脳トレのようなものですね。全員同時に手を動かすので、待ち時間も少なく、みんなでワイワイ遊びながら頭の体操にもなります。
以上のことから、「ウボンゴ」はパズルゲームの決定版とも言えるほど、完成度の高いパズル系ボードゲームです。
ゲームの遊び方
ゲームの準備
パズルボードは裏表でゲームの難易度が選べる仕様となっています。片方は3枚にのパズルタイルを並べる簡単なもの。もう片方は、4枚のパズルタイルを並べる難しいものがあります。最初は簡単なものをオススメしますが、ゲームに慣れたら難しい面も挑戦してみてください。
- パズルボード36枚を用意し、ゲームで取り組む難易度を裏にして山札にしてください。(簡単な方を取り組む場合は、簡単のボードを裏にして山札にします。)
- 色ごとにパズルタイルを12枚ずつ、各プレイヤーに配布します。
- ランドトラックボードを中央に設置
- 宝石コマの中から青色のコマを9個と、茶色のコマを9個取り出し、ラウンドトラックボードの穴に設置してください。
- 他の色の宝石コマは袋に入れて、端に置いておきます。
- 砂時計とサイコロを用意します。
以上でゲームの準備は終了です。
ゲームの流れ
ゲームはラウンドで行われ、全部で9ランド行われます。以下がゲームの基本的な流れになるので、良く把握しておいておください。
- 各プレイヤーは、パズルボードを1枚ずつ取り、自分の前に置く。その後にボードを裏返して、取り組むパズルボードを目の前に見えるようにしてください。
- 一番若い人がサイコロを振り、砂時計を逆さにします。この時振ったダイスの目によって、使用するパズルタイルが決定するのです。サイコロの目に対応するパズルタイルは、パズルボードに記載されています。
以上の手順が終了したら、すべてのプレイヤーはパズルに取り組みます。誰よりも早く解くことができるようにがんばってください。
パズルに取り組む
まずは、振ったダイスの目によって決まったパズルタイルを探し出します。使用するパズルタイルを見つけたら、自分のボードの白いマスに、これらのパズルタイルをすべて埋めなくてはなりません。
パズルタイルは、決して白いマスからはみ出してはいけません。ですが、回転させたり裏返したりすることは可能です。
パズルの完成
パズルを完成させたら、その時点で「ウボンゴ!」と宣言してください。完成がまだのプレイヤーは、砂時計の砂が落ちきるまでパズルを解き続けましょう。
砂時計の砂が落ちきったら、誰かが「ストップ!」と言ってください。そしてら全プレイヤーはパズルを解くのをやめましょう。
チャンスラウンド
もし、砂時計の砂が落ちきった時に、誰もパズルが解けていないようでしたら、チャンスラウンドを行ってください。
再び砂時計を逆さまにして、引き続き同じパズルに取り組みます。そして、再び砂時計の砂が落ちきったらパズルが解けても解けていなくても、これでこのラウンドは終了です。
報酬を受け取る
パズルを解くことに成功したプレイヤーは、報酬を受け取ることができます。報酬は以下の通りです。
- 「一番早くパズルを解いた人」→ラウンドトラックボードの青い宝石コマを1個受け取り、さらに袋から宝石コマを1個中身を見ないで引きます。
- 「2番目に早くパズルを解いた人」→ラウンドトラックボードの茶色の宝石コマを1個受取、さらに袋から宝石コマを1個中身を見ないで引きます。
- 「3番目と4番目にパズルを解いた人」→袋から宝石を1個見ないで引きます。
*パズルが解けなかった人は、このラウンドは報酬を受け取れません。
ラウンドの終了
以上が1ラウンドの流れとなります。
1ラウンドが終わるたびに、ラウンドトラックボードの青い宝石コマと茶色の宝石コマが1個ずつ減っていきます。
この時、パズルを解けたプレイヤーが誰もいなかった場合は、ラウンド終了時に強制的に青い宝石コマと茶色の宝石コマを取り除き、袋に戻してください。
また、パズルを解いたプレイヤーが1人だった場合は、報酬により青い宝石コマのみが1個減っている状態です。この場合は、茶色の宝石コマを1個取り除いて袋に戻しましょう。
つまり、青い宝石コマと茶色の宝石コマは、必ず1個ずつラウンドトラックボードから減っていくことになります。
次のラウンド
各自、新しいパズルボードを取ります。そして前のラウンドでダイスを振った人の左の人が、ダイスを振って使用するパズルタイルを決めてください。
ゲームの終了と勝敗について
以上の流れで9ラウンド行い、ラウンドトラックボードの宝石コマが全て無くなったら、ゲーム終了となります。
ゲームの勝敗は獲得した宝石の合計得点によって決定します。以下が各宝石の得点です。
赤→4点 青→3点 緑→2点 茶色→1点
合計点が一番高いプレイヤーが勝者となります。
もし、1位が複数いた場合は、それぞれパズルボードを1枚ずつ受け取り、ダイスを振ってパズルを解きます。これで一番最初にパズルを解いたプレイヤーが勝者です。
選択ルールについて
上記のような宝石の得点では、若干運の要素が含まれています。(一番得点が高い赤い宝石が袋の中にあり、ランダムで引くことになるので)
宝石の報酬に運の要素を除きたければ、1番目にパズルを解いた人は赤色の宝石1個、2番目の人は青色、3番目の人は緑色、4番目の人は茶色の宝石コマを受け取るようにすると良いです。これで運の要素を排除することができ、純粋な実力勝負になります。
がっつり対戦したい人は、こちらのルールを採用すると良いでしょう。
感想:シンプルで王道なパズル系ボードゲーム
「ウボンゴ」は昔ながらにあるようなパズルゲームですが、さらに工夫を加え、ボードゲームに作り上げたような感じのゲームでした。まさにパズルゲームの王道といった感じのゲームです。
脳トレ的な要素があって、子供から大人でも楽しめるでしょう。子供にとっては知的教育として、大人にとっては頭の体操として役立つはずです。
他のボードゲームでは、自分の手番が回ってこないと、何もできないようなことが少なからずあります。しかし、ウボンゴは「いっせーのっせ!」で全員で手と頭を動かすので、途中で飽きることが少ないです。
そのため、飽きっぽい子供でも十分に楽しめるところも、「ウボンゴ」の魅力の一つなのかな、と思いました。
実際に遊んでみると、これがついつい熱中してしまう中毒感のあるゲームでした。きれいに素早くパズルが解けた時の達成感は中々なものです。誰よりも早くパズルを完成させた時のこの脳汁溢れ出る感じは、病みつきになってしまいます。
一つ木になる点は、得点で運が多少絡むところです。個人的には、パズルゲームなので運要素は取り除いた方が盛り上がるのではないかと思います。しかし、選択ルールのおかげで好きな方を選ぶことができるので、あまり問題ありませんでした。
さらに「ウボンゴ」は、別売りのバージョンのゲームもあります。子供向けのものから、簡易版のようなものもあるので、自分に合ったものを選ぶと良いでしょう。ちなみに、今回はスタンダード版をご紹介いたしました。
まとめ
「ウボンゴ」はボードゲームにおいて、パズルゲームの傑作とも言っても過言ではないゲームです。素早くパズルを解いた時の感覚は病みつきになってしまうでしょう。その感覚はぜひ実際に体験して頂きたいです。
「ウボンゴ」は、子供から大人まで楽しめる万人向けのボードゲームです。頭の体操にも良いので、ぜひ手にとって遊んでみてください。