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食い違う証言を見極め、犯人を見つけるボードゲーム「藪の中」レビュー!

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この町には数多くの殺人事件が起こります。

殺人事件も多いですが、事件を目撃した探偵も多いです。

そんな探偵の一人であるプレイヤーのあなたは、数多くの探偵の証言を基に殺人事件を推理して、事件の犯人を推理しなくてはなりません。しかし、推理は他の探偵や食い違う証言、そして探偵の嘘を等を見抜き、あるいはうまく出し抜いて狡猾に推理します。

「藪の中」はそんな多くの探偵の思惑が絡み合う対戦推理ボードゲームです。

基本情報

プレイ人数:2人〜5人

プレイ時間:約20分

対象年齢:9歳以上

ゲームデザイナー:佐々木隼

「藪の中」はどんなゲーム?

プレイヤーは探偵となり、次々と発生する殺人事件を、他の探偵の証言を元に推理していきます。しかし、探偵たちの証言はそれぞれ少し違っており、証言が食い違っていることが少なくありません。

その中であなたは、なるべく推理をしくじったりしないように、正しい推理をしたり、誤った推理を他の探偵に押し付ける必要があります。

犯人を推理することはもちろんですが、他のプレイヤーを出し抜いたり、ハッタリを行うことで、よりゲームが複雑に面白く感じるでしょう。

このように、会話と推理を題材としたのが「藪の中」というボードゲームです。

ゲームの準備

  • プレイ人数によって、規定の数の人牌を用意してください。
  • それぞれのプレイヤーは、自分が使う探偵チップを7枚持ち、表にして自分の前に置きます。
  • 人牌を裏にしてよくシャッフルし、全員1枚ずつに配ります。
  • 受け取った人牌をお互いに確認して、一番大きい数字だったプレイヤーがスタートプレイヤーになります。
  • 再び人牌を集めて、裏向きにシャッフルし、各プレイヤーに裏向きのまま1枚ずつ配ってください。
  • 余った4枚の人牌は、縦3枚(容疑者)、横1枚(死体)にしてテーブル中央に並べてください。

人牌の枚数について

プレイ人数によって、ゲームに使用する人牌は違います。規定の枚数は以下の通りです。

・2人〜3人

→「X」の人牌を2枚抜く。

・4人

→「X」の人牌を1枚抜く。

・5人

→すべての人牌を使う。

以上となります。

事項からはゲームの進め方について説明します。

ゲームの進め方

①アリバイの確認

配られた人牌を裏向きのまま、他の人に見られないように各自確認します。

その後、人牌を左隣(時計回りの順番)に渡してください。

回ってきた人牌を、他の人に見られないようにして、各自確認します。

・犯人を決める3つのルールについて

「藪の中」は犯人を推理していくゲームですが、ここでは犯人の決め方に関するルールをご説明します。

ルール1:3人の容疑者(縦の人牌)のうち、最も数字が大きい人牌が犯人。

ルール2:3人の容疑者の中に、「5」の数字がある場合は、最も小さい数字の容疑者が犯人となる。

ルール3:「X」の人牌は、犯人になることはありません。

以上のルールを基に、犯人を推理してください。

②犯人を推理する

ここで犯人は誰かなのを、推理していきます。

以下の手順で、第一発見者(スタートプレイヤー)から順番に時計回りで進めてください。

■第一発見者の手順

A.第一発見者は、3枚の容疑者から好きな2枚の容疑者を選び、他のプレイヤーに見られないように、表側の数字を確認します。

確認後、選ばなかった残りの容疑者の上に「見えずマーカー」を設置してください。

B.自分が犯人だと思う容疑者の上に、「探偵チップ」を置きます。この時、「見えずマーカー」を置いた容疑者にも、「探偵チップ」を置いても構いません。

以上で第一発見者の手番は終了です。

■第一発見者以外のプレイヤーの手順

第一発見者から時計回り順に、手番が回ります。

A.前の手番のプレイヤーが探偵チップを置いた容疑者以外の2枚を、他のプレイヤーが見えないように確認してください。

B.自分が犯人だと思う容疑者の上に、探偵チップを置いてください。すでに他のプレイヤーの探偵チップが置かれている場合は、そのチップの上に重ねましょう。この時、自分が確認していない容疑者の上に探偵チップを置いても問題ありません。

③真相の確認

全プレイヤーが探偵チップを置いたら、容疑者の人牌を表にして、犯人を確認してください。

この時、前項でご説明した、「犯人を決める3つのルール」を基に犯人を確認しましょう。

犯人がわかったら、犯人を当てた人と外した人でその後のゲームの処理方法が変わります。

処理は以下の方法で行ってください。

■犯人を当てた(犯人に探偵チップを置いた)プレイヤー

当たった探偵チップは、全て場から取り除き、箱の中などにしまっておきます。

■犯人を外した(犯人ではない容疑者に探偵チップを置いた)プレイヤー

その容疑者に対して、最後に探偵チップを置いたプレイヤーが、その重なったチップをすべて回収します。この時、受け取った探偵チップはすべて裏にしてください。それは、「しくじりチップ」として今後扱います。

以上の処理を行ったら、今回の事件(ゲーム)は終了です。

次の事件の準備を行ってください。

④次の事件の準備

前回の事件で、第一発見者以外でしくじりチップが多い人(同数のプレイヤーが複数いる場合は、前回の第一発見者から時計回りに一番近い人)が、第一発見者マーカーを受け取ります。

その後、ゲームで使用する人牌をすべて裏にしてシャッフルして、ゲームの準備から再開してください。

⑤ゲームの終了

上記の手順で、何度かゲームを続けていき、いずれかのプレイヤーが所持するしくじりチップの合計が5枚以上になった場合、ゲーム終了となります。

また、探偵チップが手元になくなった場合でもゲーム終了です。

⑥勝敗について

しくじりチップが1番多い人の負けです。同数で複数のプレイヤーがいる場合は、自分の色にしくじりチップが多いプレイヤーが負けになります。

それでも決着がつかない場合、最後の事件で第一発見者だったプレイヤーから、時計回りで一番近い人が勝者となります。

上記のように計算し、しくじりチップが少ないプレイヤーから、1位、2位と順位がつけられます。

⑦2人プレイの場合について

2人プレイの場合、上記のルールから、いくつか変更点があります。

ここでは、その変更点についてご説明いたします。

・「ゲームの準備」での変更点

「X」の人牌を抜いた後、それ以外の人牌を裏にしてシャッフルし、各プレイヤーに1枚ずつ配ります。その後容疑者3枚と、死体1枚を並べます。

最後に、残った1枚を表にして、容疑者3人の上においてください。これは、プレイヤー共通で確認できる人牌として扱います。

・「①アリバイの確認時」での変更点

配られた人牌を、それぞれ自分だけで表を確認します。それでアリバイの確認は終了です。

・「④次の事件の準備」での変更点

第一発見者は、事件ごとに交代してください。

以上のルール以外は、上記の通常ルールと変わりません。

感想:推理もあるけど、実質ブラフ系ゲーム!

「藪の中」は推理ゲームだと思っていましたが、実際はブラフ系ゲームであると感じました。

確かに、推理要素はきちんとあり、実際に推理は必要です。しかし、推理しても分からなかったり、しくじりチップの枚数によっては、嘘をついて相手の推理を困惑させる場面が少なくありませんでした。

特に後の出番の人は、前の人が置いたチップも推理の材料となります。しかし、前の人が真面目に推理しているとは限りません。

もし、前の人が勝ち越していて、あなたが負けそうな時は、嘘をついて、あなたのしくじりチップを5枚にすることを考えているかも。

上記のように、「藪の中」は推理も面白いですが、ブラフや駆け引きといった要素も含んでいる、ゲーム内容となっているのです。

コンパクトかつ簡単なゲーム内容から、推理とブラフを同時に楽しめ、「藪の中」という文学をモチーフにしたセンスの高いボードゲームだと感じました。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

「藪の中」は簡単ながらも推理とブラフ、そして駆け引きが同時に楽しめる、ハイセンスなボードゲームでした。

コンパクトなサイズなので、旅先等でも十分に遊ぶことができるでしょう。

ぜひ、「藪の中」を遊んでみて下さい。

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