ルール自体はシンプルですが、戦略性が深いボードゲーム、「交易王」をレビューしていきたいと思います。
舞台は16世紀。アメリカの発見や、貿易路の確立により多くの商船が海を渡っていきました。そんな航海時代の商人となって、上手に商売をしていきましょう。
基本情報
プレイ人数:2人~4人
対象年齢:12歳以上
プレイ時間:30分
ゲームデザイン:ライナー:クニツィア
交易王はどんなゲーム?
プレイヤーは偉大な商人に扮し、交易で富を増やそうと試みる人物です。
商品と船を用いて、富を築き上げましょう。他のプレイヤーよりも貨幣を1つでも多く所持していたプレイヤーが勝利します。
ゲームの準備
商品カード全てをよく混ぜ、各プレイヤーに3枚ずつ手札として渡します。
次に商品カードを場に6枚表向きにして並べます。残りは山札として置いていおきます。
書くプレイヤーは次に特殊カードである船カードを2枚受け取り、手元に置きます。
最初の手番を決め、一番最初のプレイヤーから時計回りに、好きな色の商品コマを1個選択します。選択したら、商品コマを自分の船カードの上に載せます。
これをもう一度繰り返し、2枚の船カード全てに商品コマを置きます。
所持金はこの時点で誰も所持していません。
ゲームの流れ
前半
プレイヤーの手順は大きく分けて前半と後半に分かれます。
前半にできるアクションは以下の3つの中から1つを選びます。
①商品コマの交換
自分の船に載っている商品コマ1個を、他の好きな色の商品コマに交換することができます。
②特殊カードの購入
特殊カードの購入は、特殊カードの左上に示された代金を支払うことで、購入した特殊カードを自分の手元に置くことができます。
特殊カードは何枚でも置くことができ、全ての効果は蓄積されます。
③パス
前半をパスし、後半の手順に移ります。
後半
前半の手順が終了したら、後半の手順に移ります。
後半の手順では以下の2つの中から1つを選んで、アクションを行います。
①商品カードの決算
まず、手番のプレイヤーは自分の手札から1色の商品カードを1~6枚を場に出します。
出した商品カードは、場にある6枚のカードの上に任意に置きます。
実際は下のカードとぴったり合わせてかまいません。
このアクションにより、市場の需要が変化します。
カードを置き終え、今見えている場の6枚の商品カードが現在の需要です。
ここで、決算を行います。
手番プレイヤーが場に出したカードの色と、船カードに載せてある商品コマを持つ全てのプレイヤーは、場のその色の商品カードの枚数と同じ数の貨幣を獲得することができます。
獲得した貨幣は自分の手元に相手に見えないように伏せておきます。
例:上の画像のように、手番プレイヤーは赤の商品カードを2枚場に出しました。
これで場には赤の商品カードは3枚となりました。ここで赤の決算が行われます。
船カードに載せた赤の商品コマがあるプレイヤー全員は、赤の商品コマ1個につき、貨幣3を手に入れることができます。
②手札の補充
山札から商品カードを2枚引き、自分の手札に加えます。
ゲームの終了
商品カードの山札が全て無くなったら、ゲームの終了となります。
全てのプレイヤーは所持金を全て公開し、合計獲得金額を計算します。
この合計獲得金額が一番多いプレイヤーが勝者となります。
なお、手元の特殊カードは所持金にはなりませんので、一銭の価値もありません。
感想
このゲームの肝は、ずばり相手の所持している色の商品コマを見て、相手が何を狙って貨幣を稼ごうとしているのかを見極めることです。
相手に便乗して貨幣を手に入れるのもよし、場の需要を変化させて、相手を妨害するのも良いです。
さらに重要なのが、特殊カードの有無です。追加で獲得できる貨幣を2増やせる「協定」カードや、自分の手番の終了前に、商品カードを1枚引ける「商館」など、強力な効果を持った特殊カードがあるので、真っ先にそれらの特殊カードを手に入れると、かなり有利にゲームを進行することができます。
最初はどんな感じにプレイしていけば戸惑いますが、何回か遊ぶと様々な戦略が思いついてくるところが面白いです。
最後に
慣れてくるとシンプルで遊びやすいゲームとなっていることがわかると思います。
色々な戦略を試したくなって、何度も遊びたくなるようなゲームです。
手軽に持ち運べるところも良いなぁと思いました。