舞台は忠誠のヨーロッパです。プレイヤーは幅広い商品を製造する職人となり、できるだけ多くの価値ある商品を製造していきます。うまく生産チェーンを利用して他のプレイヤーよりも多く商品を生み出し、勝利点を稼いでいきましょう。
基本情報
プレイ人数:2人~4人
プレイ時間:約30分
対象年齢:10歳以上
ゲームデザイナー:アレクサンダー・プフィスター
「オー・マイ・グーッズ!」はどんなゲーム?
「オー・マイ・グーッズ!」はカードだけでできる生産拡大系ゲームです。拡大再生産ゲームとは、何かしらの材料で商品を生産しながら設備投資を行い、多くの材料を量産して、商品の生産を拡大していくゲームです。できるだけ効率よく商品を生産していくのが拡大再生産ゲームでは重要となります。
ゲームの遊び方
プレイヤーは様々な商品を作る労働者としてゲームに参加します。自分の生産チェーンをうまく管理して、他のプレイヤーよりも価値ある商品を多く生み出して最も勝利点が多いプレイヤーを目指しましょう。
ゲームの準備
まず最初に各プレイヤーは「労働者カード」と「炭焼き小屋カード」を1枚ずつ受け取ります。(左:労働者カード、右:炭焼き小屋カード)
次にプレイヤーの参加人数に合わせた枚数の「助手カード」を裏表ランダムにして中央の端に置いておきます。
最後に残りのカード全てを山積みにしてシャッフルし、中央に置きます。各プレイヤーはその山札から5枚のカードを引いて手札とします。
さらに各プレイヤーは手札とは別に山札から7枚のカードを引き、横向きにして「炭焼き小屋カード」の上に置きます。この「炭焼き小屋カード」の上に置かれた各カードは木炭1つとして数えます。
ゲームの流れ
ゲームは数ラウンドによってプレイされ、ラウンドは下の4フェイズによって構成されています。
- 新たな手札
- 日の出
- 日暮れ
- 生産と建設
フェイズ1「新たな手札」
最初に各プレイヤーは任意で手札をすべて捨てて、山札から同じ数のカードを引く事ができます。その後に親プレイヤーは各プレイヤーに山札から2枚ずつ他のプレイヤーに配布します。
フェイズ2「日の出」
手札の処理終了したら、親プレイヤーは山札からカードを1枚ずつ表向きに公開していきます。これはカードの左中央に描かれている太陽が半分のカードが2枚公開されるまで、カードを引き続け、公開します。これで公開されたカードを市場ディスプレイと言います。
その後に各プレイヤーは自分の稼動させたい建物と、フェイズ4に建設したい建物を同時に選択します。
稼動とは、生産を行うことになります。プレイヤーは自分の労働者カードを自分の生産建物1つの下側に置きます。ここでプレイヤーには2つの選択肢が与えられます。
労働者カードのどりら側を上にして置いたかによって、きちんと生産することと、ずさんに生産することを選ぶことができます。
きちんと生産する場合は、フェイズ4中に、その建物カードの左下に記されている全ての資源利用する必要があります。全ての資源を利用してきちんと生産した場合、そのプレイヤーは商品を2個獲得する事ができます。
ずさんに生産した場合はプレイヤーは必要な資源を1つ減らして生産することができますが、生産できる商品は1つになります。
建設は、フェイズ4に建設することです。やり方は、プレイヤーは手札のカード1枚を裏向きで手元に置きます。それがこのラウンドで建設する建物になります。
フェイズ3「日暮れ」
親プレイヤーはフェイズ2で公開した市場ディスプレイの下にもう一列市場ディスプレイを作ります。作り方はフェイズ2とまったく同じで、左中央に描かれている半分の太陽のカードが2枚でるまで、山札からカードを引きます。
フェイズ4「生産と建設」
このフェイズは親プレイヤーから時計回りにプレイしていきます。自分の手番では、最初に生産を行い、その後に建物を1つ建設するか、助手を1人雇用する事ができます。
生産では、カードの左下に示されている資源を必要とします。これらの資源は市場ディスプレイの中に必要な数がなければなりません。それでも資源が不足する場合は、自分の手札から必要な資源となるカードを捨て札にすることで、不足した資源を補うことができます。
プレイヤーは市場ディスプレイの資源をとるのではなく、単に必要な資源を確認するだけに留まります。これは全プレイヤーが市場ディスプレイの全ての資源を利用することができるということです。手札から資源を補充したカードだけが、捨て札となります。足りない資源がある場合、プレイヤーはその建物で何も生産できません。
商品を生産したら生産した商品の数だけ、プレイヤーは山札からカードを引き、横向きにして生産した建物の上に置きます。
また、生産チェーンというものがあり、これはある建物が最低1つの商品を生産した場合のみに使用することができます。生産チェーンはカードの右下に示されている資源が手札になければなりません。手札にある必要な資源をその建物のカードの上に横向きで置きます。そのカードが商品となります。
例:右下に描かれている資源が炭と粘土だったら、手札に炭と粘土が必要になります。そして、手札の炭と粘土のカードをその建物の上に横向きで置きます。この場合は、横向きに置いた炭と粘土の2枚が商品となり、2個商品を生産したことになります。
建設はフェイズ2で裏向きで手元に置いた建物を建設することができます。
建物を建設するためには、価値合計が建設する建物のコスト以上の商品を捨て札にしなくてはなりません。建設コストはカードの左上に記載されています。
助手の雇用は建物を建設する代わりに実行できるアクションです。
助手を雇う場合は、プレイヤーはカードの左上に記載されているコストの支払いのほかに、「助手カード」に記載されている色の建物を指定された数だけ持っていなければなりません。(その建物を失うことはありません)
雇った助手は任意の生産建物1つの下側に置きます。助手はフェイズ2の時に2コイン支払うことで、別の建物に移動させることもできます。
フェイズ4が終了したら、市場ディスプレイにあるカードを全て捨て札にします。そして、時計回り順に次のプレイヤーが新たなオアプレイヤーになり、次のラウンドをはじめます。
ゲームの勝敗
誰かが手元に建物を8つ建設した時にゲームは終了に向かいます。8つめの建物を建設したプレイヤーが存在した場合、プレイヤーはそのラウンドが完了した後に、もう1ラウンドプレイします。
このラウンドでは自分のすべての建物やその生産チェーンを使用することが可能になります。その後、各プレイヤーは自分の建物と助手の勝利点を合計し、加えて建物上に残っている生産した商品を価値合計5コインごとに1点の勝利点として購入することができます。
これで最も勝利点が多いプレイヤーが勝利となります。
感想:手軽にできるが濃密な拡大再生産ゲーム
カードだけで遊ぶことができ、約30分という気軽にできる拡大再生産ゲームなのですが、プレイ時間約30分とは思えないほどの濃密なボードゲームだと思います。
最初はルールを把握するのに多少手間取ることもありますが、数回遊ぶと流れがつかめますので、そこからはスムーズに遊べるようになります。
黙々と自分の生産をあげていくゲームですので、みんなでワイワイとはちょっと違うかもしれませんが、とても熱中できるゲームです。相手と駆け引きするとかはないので、自分の戦略に没入して、こつこつと遊ぶというのが好きな人にはぴったりなゲームだと思います。
実際に遊ぶと、うまく生産チェーンがつながったり、生産ラインをつなげて、効率よく商品を生産できるととても気持ちが良いです。自分で工場を作っているようで楽しいです。
まとめ
「オー・マイ・グーッズ!」のすごいとことは何と言っても、カードのみで遊べるという手軽さにあると思います。拡大再生産ゲームは大型のボードゲームでプレイ時間もルールも複雑なものが多いので、この手軽さで遊べるのはすごいと思います。拡大再生産ゲームを手軽に体験したいという方にはオススメです。