会場からは溢れんばかりの熱気で盛り上がっています。
それもそのはず。今日のレースに備えて、コンディションを整えてきた名馬達が、今一斉にレースに繰り出そうとしているのです。
集まった競馬ファンはどの馬が勝つかという話題一色。幸運にもどの馬が一番になるかを的中させた人には、相応の現金がもらえるでしょう。ぜひ、あなたも挑戦して見てください。
基本情報
プレイ人数:2人〜6人
プレイ時間:45分〜60分
対象年齢:8歳以上
ゲームデザイナー:ライナー・クニツィア
「ロイヤルターフ」はどんなゲーム?
「ロイヤルターフ」は、競馬を題材としたボードゲームです。
実際の競馬のように、どの馬がレースの上位になるかを賭けて、獲得できるお金を競い合うゲームとなっています。
実際にはサイコロを振って、色々な馬をプレイヤー自身で動かしてレースをしていく感じです。競馬ゲームですが、賭ける面白さと対戦相手との駆け引きが面白いボードゲームになっています。
ゲームの遊び方
レースは全部で3回行われます。7頭の馬が出場するので、どの馬が勝つか予想してください。
予想が当たった場合は、払い戻し。つまりお金がもらえます。
3回のレースが終了した時、一番多くのお金を持っていたプレイヤーが勝者です。
ゲームの準備
- ゲームボードを中央に広げる。
- 競争馬コマ7個・ダイス・ベースチップ・紙幣を用意する。
- ロイヤルターフカードを21枚をゲームボードのそばに置く。
- 各プレイヤーはゲームで使う自分の色を一つ選びます。その色の色タイルを自分の前に置いてください。
- 各プレイヤーは自分の色の賭けチップ「1」、「1」、「2」を受け取ってください。使わない色の色タイルやかけチップはゲームから除外する。
*「0」の賭けチップは使用しません。後述する「ヴァリアントルール」で使用します。
以上でゲームの準備は終了です。
次は各ラウンド(レース)の準備に入ります。
レースの準備
- ベースチップをゲームボードの「18」のスペースに置く。
- ロイヤルターフカード21枚をシャッフルし、山札の上から1枚をめくってください。めくったカードの色と同じ色の賭けエリア(ゲームボード上)の上に置いてください。
- 最初にめくったカードの色と同じ色の競争馬を「0」のスペースに配置してください。
- 再びロイヤルターフカードを1枚引きます。そしたた先程と同じように、カードと同じ色の賭けエリアの上に置きます。この時、すでにコマが配置されている色のカードが出たら、ボード脇に避けておいてください。
- 2個目以降に置くコマは前に置いたコマよりも「ー1」のスペースにコマを置いてください。3個目のコマは「ー2」といった具合です。
- 全部で7枚のカードが出たら準備終了です。最後に脇に避けておいたロイヤルターフカードと残った山札を合わせてシャッフルして、また脇に避けておきましょう。
3頭の馬に賭ける
いよいよどの馬が勝つかを賭けます。
自分の持っている賭けチップ3枚を順番に、勝つであろう馬の賭けエリアに置いていきます。
具体的な順序は以下の通りです。
- 最初のプレイヤーはかけチップを賭けエリアに1枚だけ置く。
- その後時計回り順に1枚ずつ、賭けチップを賭けエリアに置いていく。
- 以上を3週して、自分の手元に賭けチップがなくなるまで続ける。
注意点
- 1人のプレイヤーが1頭の馬に2個以上のチップを賭けることはできません。つまり、賭ける馬は必ず3頭別々の馬にしなければなりません。
- 他のプレイヤーとかけチップが重複するのは構いません。
- 1回目のレースで最初にチップを賭けるプレイヤーは、じゃんけんなど適当な方法で決めてください。
- 2回目以降のレースでの最初にチップを賭けるプレイヤーは、その時点でも最も所持金の多いプレイヤーが最初に賭けチップを置いてください。もし複数いるなら、これもじゃんけんなどで決めてください。
レースについて
いよいよレースの始まりです。
まず、最初に賭けチップを置いたプレイヤーがダイスを振ってください。振って目が出たら、動かしたい馬を選択します。
出た目のシンボルと、動かしたい馬のカードに記載されているシンボルの下の数字が、進むスペース数です。その数だけ、選択した馬のコマを動かしましょう。
その後、動かした馬のカードを裏向きにしてください。これは、他のすべての馬が動くまでは二度と動かせないことを示すためです。
以降は時計回り順に、ダイスを振って馬進めます。すば手の馬が一度ずつ動いたら、すべてのカードを表向きにしてください。その後上記の手順通りにダイスを振っていきます。
レースのゴール
最初の「0」と「1」のラインを超えた馬が優勝です。
優勝した馬のコマを、中央の払い戻し表のそばの①に置いてください。次に2番目の馬と3番目にゴールした馬も上記のように処理しましょう。
上位3頭の馬がゴールしたら、その瞬間にレースは終了です。その時点で最下位の馬のコマを、払い戻し表の⑦に置いてください。これは、レース終了後の払い戻しの際に「ー100」となります。
同じスペースに馬はとまれない
ダイスを振って馬を進めたら、他の馬と同じスペースに止まることがあるでしょうが、他の馬と同じスペースには止まることができません。
もし、同じスペースに止まることになったら、そのスペースから「ー1」マス下がったところに動かした馬を置いてください。そこも他の馬がいる場合は、さらに「−1」マス下がったところに馬を置いてください。
例:5のスペースに赤の馬がいる時、4のスペースにいる白の馬を1進める場合、白の馬は5のスペースには止まることができず、5よりマイナス1のスペースである4に留まることになります。
「18」のペースホースについて
最初に「18」のスペースに達した馬は、ペースホースとして払い戻しが「+100」されます。
どの馬が獲得したがわかるように、最初に「18」を通過した馬の賭けエリアに、ベースチップを移動させておきましょう。
注意点
パスはできません。必ずダイスを振って馬を進めてください。
払い戻し
レースが終了したら、払い戻しを行います。
まず上位3頭の馬について、それぞれ「何票ずつ」賭けられていたかを確認してください。
この時、「1」の賭けチップは1票、「2」の賭けチップは2票分とみなします。
票の枚数に対する受取額を、払い戻し表から確認します。
例えば、1位の黄色の馬が2票入っていた場合は、1位と票2の交差する箇所が受け取る1票分の金額です。ここでは2票はいっていたので、倍の700を受け取ることができます。
ペースホースについて
ペースホース(最初に「18」を通過した馬)が3位以内に入っていた場合は、それも払い戻しとして精算します。ペースホースにチップを置いていたプレイヤーは、各置いていたチップ(票)分「100」を受け取ってください。
ここでも「2」の投票チップを置いていたプレイヤーは、倍の「200」を手にすることができます。
最下位の馬について
最下位の馬に賭けていたプレイヤーも、その票分マイナス100となります。マイナス100は銀行に支払ってください。(所持金がゼロ以下にはなりません)
もちろん、「2」のチップを賭けていたプレイヤーは、倍の200がマイナスとなります。
3回目のレースについて
3回目のレースでは、すべての払い戻しと銀行への支払(マイナス)が「2倍」になります。
払い戻し終了後
ここで各プレイヤーは、自分の賭けチップをすべて自分の手元に回収してください。
このレースで使用した7枚のロイヤルターフカードをまとめて捨札とします。これが1回目、2回目のレースなら、またレースの準備からゲームを最下位してください。
3回目のレースなら、ゲームは終了です。この時点で所持金が最も多いプレイヤーが勝者になります。
追加ルールについて
追加ルールは以下に記載するルールを組み合わせて遊ぶことができます。よりエキサイティングなゲームを楽しみたい方は、ぜひ挑戦してみてください。
ウィナーズサークル
- ゲームの準備でロイヤルターフカード21枚ではなく、ウィナーズサークルカード28枚をシャッフルして、山札としてください。
- 山札のカードを1枚めくり、一番左の白の賭けエリアの上に置いてください。そして白の馬のコマをスペース「0」に置きます。
- さらに2枚目をめくり、それを白の賭けエリアの右側(黒)に置いてください。そしたら「ー1」のスペースに黒の馬のコマを置きます。
- 以上のことを、7頭の馬を配置するまで同様に行ってください。
秘密の賭け
賭けチップ「0」が追加されます。置き方は基本ルールと変わりません。「0」チップは払い戻しに一切影響しません。つまり、ただのブラフとして使用します。
また、賭けチップはすべて裏向きで設置してください。これはレースが終わるまで裏向きのままです。払い戻しの時に初めて公開されます。
コースは大混雑
1つのスペースに何頭でも馬を留めることができます。また、すべての馬は「0」スペースからスタートさせることが可能です。
異なる払い戻し
払い戻しを決める際、「票数」を賭けチップの数字の合計ではなく、「チップの枚数」とみなす。つまり、「2」の賭けチップも1票としてみなすということです。
秘密の賭けとルールを組み合わせた場合は、「0」の賭けチップも「1票」とみなしてください。しかし、返ってくる金額はかわらず、「0」の賭けチップを使用したプレイヤーは、何も受け取りません。
ゲームの終了
ゲームは3回目のレースが終わった時点で終了となります。
その時点で、最も多くのお金を所持しているプレイヤーが勝者となります。同点の場合は、どちらも勝者になります。
感想:競馬を題材としながらも、駆け引きが面白い!
「ロイヤルターフ」は競馬を題材としたゲームですが、実際は賭けとレース要素、そしてプレイや同士の駆け引きが面白いゲームでした。
どの馬に賭けるかの時点で、プレイヤー同士の駆け引きは始まります。順番に1個ずつ賭けるので、最後あたりはある程度票が出揃います。ここで人気の馬は、おそらく多くのプレイヤーが動かそうとするので、どの馬が一番動きそうかを予想する必要があるでしょう。
実際に馬を動かす時も駆け引きがあります。できるだけ自分が特になるように馬を勝たせなければならないので、他のプレイヤーの行動も計算にしれなくてはなりません。終盤になるほど、はやくゴールしなければ、という気持ちが強くなります。
面白いのは、はやり票がそれなりに割れた時です。他にも追加ルールを組み合わせると、違ったゲーム展開や、新鮮な駆け引きが楽しめます。
この駆け引きの要素と競馬の要素が非常によく組み合っているのが、ロイヤルターフの魅力だと思います。ある種の双六のようなものでもあるので、ボードゲームに不慣れな人でも、気軽に楽しむことができるでしょう。
このあたりはさすがのクニツィアといったところですね。
まとめ
「ロイヤルターフ」は競馬を題材にした、駆け引きが面白いボードゲームでした。
競馬の体験があまりない人でも問題なく楽しめますし、ボードゲームが初めてな人にも遊びやすい内容となっています。
レースゲームなどを遊んでみたいという人は、ぜひ手にとって遊んでみてください。