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デッキを解体する珍しいボードゲーム「サンドキャッスル」レビュー

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あなたは忙しい日々から距離を置いて、綺麗なビーチに羽を休めにやってきました。そこであなたは童心に返り、ビーチの砂でお城を作ります。

すると、どうでしょう。あなたに影響されたのか、他のビーチの客も砂の城を作り始めました。こうなると、だんだんと他の人よりも良い砂の城を作りたくなってきますね。

このビーチで一番大きく立派な砂の城を完成させましょう。

基本情報

プレイ人数:1人〜4人

プレイ時間:約30分

対象年齢:10歳以上

ゲームデザイナー:フリードマン・フリーゼ

「サンドキャッスル」はどんなゲーム?

「サンドキャッスル」はデッキ構築とはちょっと違った、デッキを減らしていくゲームです。自分のデッキを解体していくゲームは中々聞いたことがないかと思います。

また、本作はさらに変わったルールがあるのです。それは、「ファストフォワードシステム」と言い、遊ぶごとに追加される新規カードが増えたり、ルールが変わっていくといった内容になります。

これらのルールは他のボードゲームには中々聞きなれないものです。そのため、とても新鮮な気持ちでゲームを楽しめることができると思います。

ゲームの遊び方

ゲームの準備の前に

このゲームでは最初に使用するのにおすすめする、基本デッキがあります。この記事ではこの基本デッキをもとにゲームの説明をさせて頂きます。

もし、基本デッキではない27枚のデッキを「レベルデッキ」と言います。ゲームに慣れたらこれらのレベルデッキを混ぜて遊ぶことができるので、ぜひ試してみて下さい。

ゲームの準備

  • 各プレイヤーは、プレイヤーボード1枚、対応する色のリング、ディスク1枚、自分用の基本ゲームデッキと2枚のカードを受け取って下さい。
  • コインをテーブル中央付近にまとめておく。
  • 基本デッキをプレイヤーボードの左側に設置します。基本デッキはシャッフルせずに、ゲームを開封したその時のままで使用して下さい。(あくまで練習用のデッキであり、慣れたらシャッフルしても構いません)
  • 自分のゲームデッキの上にディスクを乗せ、ゲームボードに描かれているリングの絵の上に、リングを設置します。
  • 各プレイヤーは自分の左側にプレゼントカードを配置しておきます。
  • 各プレイヤーは、自分のシンボルカードを自分の左隣のプレイヤーの間に配置します。
  • ゲーム開始前に、各プレイヤーは自分の上から6枚カードを引いて手札にします。

以上でゲームの準備は終了です。

ゲームの流れ

このゲームは各プレイヤーが順番に手番を行うのではなく、各ターンを「全員が同時」に行います。つまり、ターン中は全員がある手順を行い、全員が終了するのを待って、次のターンとなっていくのです。

ターンが開始したらデッキの上のディスクをどこかに置いておいて下さい。そしたら一斉にターンの手順を実行していきます。ターンが終了するまで、ディスクはデッキの上に戻せません。

では、次からはターンの手順についてご説明します。ターンの手順と内容は以下の通りです。

1.緑アクション(山札からカードを引く)

2A:赤アクション(手札からカードを1枚出す )

2B:青アクション(追加のカードを引く)

3. 紫アクション(手札枚数の調整)

*黄アクション(フリーアクション)

以上となります。以下からは各アクションについて解説していきますね。

1.緑アクション(山札からカードを引く)

プレイヤーは山札からカードを2枚引いて手札に加えます。

もし、この時プレイヤーボードの緑のスロット(カード置き場)に緑のカードが配置されているなら、各カードの効果アイコンの示す効果を適応することが可能です。

緑のカードは山札から引けるカードの枚数を増やします。増やせる枚数はカードの絵柄に記載されているので確認してください。

2A:赤アクション(手札からカードを1枚出す )

2番目の手順では「2A」か「2B」のどちらかを任意で選んで実行します。ここでは「2A」の赤アクションについてご説明しますね。

赤アクションを実行する場合、プレイヤーは手札からカードを1枚任意に選び、選んだカードの色に対応するスロットに配置します。

*「サンドキャッスル」のカードを置く場合は、プレイヤーボードの上側。黄色のカードの場合は、ボードの左側に設置して下さい。

各カードを設置したら、プレイヤーはその設置分のコストである分を、手札のカードを捨てることで支払わなければなりません。支払うコストは、カードの上側の左右に記載されています。

コストの支払い方法は2通りあり、自由に組み合わせて支払うことが可能です。

  • 「コインカード」を捨てることで支払う(1枚につき2〜3コスト)
  • 「コインカード」以外で手札にあるカードを捨てることで支払う(1枚についき1コスト分)

例えば、緑のカードでコストが「4」の時です。このカードを出す場合は、コインカードで3コスト分と、コインカード以外のカード1枚(コスト1分)を合わせることで支払うことができます。

*場に出したカードは、黄色と紫色ならすぐに効果が適応されます。緑、赤、青のカードは次のターンから適応されるので注意して下さい。

2B:青アクション(追加のカードを引く)

手順2Aの代わりに、追加で2枚のカードをデッキから引くことができます。

さらにすでに青のカードがスロットに置かれている場合、カードに記載されている枚数分を追加でデッキからカードを引くことが可能です。

例:上の画像では2枚のカードに加えて、さらに1枚追加でカードを引くことが可能です。

3. 紫アクション(手札枚数の調整)

手札の所持上限枚数はゲームスタート時点では3枚です。

ここでは、上限を超えている枚数分の手札を選んで捨てなければなりません。

しかし、紫のスロットにカードが配置してある場合は、手札の上限枚数を増やすことが可能です。増やせる枚数は、他のカードと同じように記載カードに記載されています。

*黄アクション(フリーアクション)

黄アクションは、手順1〜3の間の好きなライミングで、黄アクションを実行できるという内容です。

黄アクションを実行するには、まず自分がボード左側に配置した黄カードを使用します。黄色のカード1枚につき、1ターン中に1回だけ使用することが可能です。

使用した黄カードは目印として、裏返しにしてターン終了まで寝かしておくのが良いでしょう。

プレゼントカードについて

黄カードの中には、プレゼントカードというカードがあり、ゲーム準備時に設置されています。

黄カードであるプレゼントカードを使用したら、プレイヤーはカードを1枚手札から選択して下さい。そしたら自分と左隣のプレイヤーの間に置いてあるシンボルカードの上に伏せて置いときます。

こうして置いたカードは左隣のプレイヤーへのプレゼントとなるのです。

手順1〜3が終了した後について

手順1〜3が終了したら、ディスクを自分のデッキの上に戻します。それで自分が手順を終えたことを示すことになるのです。

全員が手順1〜3を実行し終わり、ディスクが全て各プレイヤーのデッキの上に戻ったら、プレゼントされたカードを受け取ります。

この時、プレゼントカードを受け取るのは、全てのシンボルカードの上にプレゼントカードがある場合のみです。シンボルカードに何も乗っていない箇所が1つでもあるなら、誰もプレゼントを受け取らずに、そのままにしておきましょう。

全てのシンボルカードの上にプレゼントカードがあった場合、受け取るのは右隣のプレイヤーのプレゼントカードであり、シンボルカードの上に置いているカードの内、一番上にあるカードを受け取って下さい。

そしてプレゼントカードを受け取ったら、自分の捨て札の山(カードを捨てる場所)に移しましょう。これで1つのターンは終了です。終わったら次のターンになります。

*山札が枯渇した場合

ゲーム中に山札が枯渇する場合があります。その場合は、ただちに捨て札をひとまとめにしてシャッフルし、新しいデッキとして下さい。

ゲームの終了

ゲーム中、いずれかのターンで手順1にて、誰かが自分のカードを全て引き切った(山札も捨て札もなくなった)ら、そのターンの終了時にゲーム終了となります。

もし、この時デッキからカードを引き切ってしまい、まだ引く枚数に達していない場合は、引けなかったカードの枚数分だけ、コインを受け取って下さい。例えば、5枚引く予定だったのに、2枚カードを引いて終了しまった時などです。

一方、手順2でカードを出す代わりに、デッキからカードを引いたことで、自分のカードを全て引き終わった場合は、その次のターンを行い、その終了時にゲーム終了となります。

得点計算について

ゲームが終了したら得点計算を行います。

自分の残っている手札、デッキ、捨て札のカードをそれぞれ数え、合計の枚数を確認してください。シンボルカードの上にあるカードは一切数えなくて構いません。

そしてその合計枚数が、最も少ないプレイヤーが勝者となります。

同点の場合は、コインをより多く保有しているプレイヤーが勝者です。

2回目以降のゲームの準備

1回目のゲームが終了したら、自分のカードを分別していきます。

初回の練習であるデッキのカードの順番は決められていましたが、慣れたらシャッフルしてデッキを設置して下さい。

その場合、初期手札の6枚のカードを引く時、1回だけ「手札のうち0枚から6枚を選んで捨て、同じ枚数を山札から引き直す」ことが可能です。

以上を念頭に、ゲームを再開して下さい。

キャンペーンゲームについて

ゲームに慣れたら、基本デッキ以外のカードである27枚の「レベルデッキ」を使用してみましょう。レベルデッキを使用するゲームをキャンペーンゲームと呼びます。基本デッキにはない面白い効果があるカードがたくさんあるので、ゲームに慣れたらぜひ試してみて下さい。

直前のゲームで勝者だったプレイヤーは、基本デッキをシャッフルし、上からカードをめくっていきます。

カードの右下には「警告」と「レベル」の2種類のマークが記載されています。カードを引いていきながら、警告カードは無視し、レベルカードが3枚出るまでカードを引き続けて下さい。

その後、引いた警告カードは基本デッキに戻します。めくられた3枚のレベルカードは脇に避けておいて下さい。それ以外の各プレイヤーは、この時めくられた3枚のレベルカードと同じカードを自分のデッキから探し出して下さい。

ここで全てのプレイヤーは、避けた3枚のカードをレベルカードを重ね、自分のレベルデッキの底に入れましょう。

その後、レベルカードのデッキの上から3枚を引き、それを基本デッキに加えてください。それがゲームで使用するデッキとなります。

後は基本的なルール通りに進めていきますが、カードの効果が変わっています。これにより様々なバリエーションでゲームを楽しむことができるでしょう。

感想:他のゲームには見られない不思議なゲーム

「サンドキャッスル」は他には見られない変わったルールが魅力だと思いました。

デッキ解体というテーマだけでなく、カードを入れ替えることにより、多くのゲームバリエーションが楽しめるという変わったボードゲームです。他のボードゲームには見られないような内容ではないでしょうか。

実際に遊んでみると、デッキ解体と言いますが、引くカードや場に出すカードが増えていくので、どちらかというと「アグリコグラ」のような拡大再生産的な感覚を覚えました。

効率よくカードを処理していくので、一人で熱中できるようなタイプの方はハマってしまう方も多いのではないかと思います。

反対にプレイヤー同士お駆け引きがプレゼントくらいしかないので、心理戦や駆け引きを期待している方には物足りないと感じるかもしれません。プレゼントのルールも十分に変わっていますが、一人で黙々とカードをさばいていくのは変わらないです。

慣れてくるとレベルデッキを使って、様々なカードを使って遊ぶのが良いでしょう。基本ルールとは違って、全く違う戦略が必要となっていくるので、やりごたえを感じられると思います。

常に変化を楽しめるゲームなので、そこも「サンドキャッスル」の魅力といってよいでしょう。流石、奇才フリードマン・フリーゼのゲームだったと思います。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

「サンドキャッスル」は、変わったルールでしたが人によってはハマってしまうようなボードゲームです。黙々とカードを捌いて、解体していくゲームは他のボードゲームでは体験することはできないでしょう。

ボードゲームで遊ぶのに慣れている方は、ぜひ奇才フリードマン・フリーゼの独特なゲームに触れてみて下さい。

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