宇宙探検は人類が夢見る壮大な野望の1つです。
プレイヤーは宇宙飛行士となり、太陽系の端にある第9惑星を探します。
しかし、そのためには様々なミッションが宇宙飛行士たちに課せられます。
あなたはそんな胸躍る宇宙探検に挑戦し、名誉ある成功を手に掴むのです。
基本情報
プレイ人数:2人〜5人
プレイ時間:約20分
対象年齢:10歳以上
ゲームデザイナー:トーマス・シング
「ザ・クルー 第9惑星の探索」はどんなゲーム?
「ザ・クルー 第9惑星の探索」は、協力型のトリックテイキングゲームです。
トリックテイキングゲームとは、カードなどで大きな数字を出したら勝ち。といった小さな勝負を何度も繰り返して、得点を取り合うゲームです。
トリッキングテイキングゲームは基本的に、対戦型のゲームが多いのですが、「ザ・クルー 第9惑星の探索」では、それが協力型のゲームになっています。
協力型のゲームなので、参加したプレイヤー全員が勝利するか敗北するかの勝負です。
ゲームの遊び方
ゲームの準備
- 40枚の「プレイングカード」をよくシャッフルし、裏向きで各プレイヤー残らず配る。
- 各プレイヤーは「無線通信コマ」を1つ取り、緑の麺を上にして自分の前に置く。
- 「リマインダーカード」をプレイヤーの人数用意する。
- 36枚の「タスクカード」をよく混ぜ、山札として裏向きに置いてください。
- 「タスクカード」の山札のそばに「タスクコマ」を置く。
- 挑戦するミッションを選ぶ
以上でゲームの準備は終了です。
*ゲーム中は会話禁止!
「ザ・クルー 第9惑星の探索」では、会話は厳禁となっています。つまり、会話をせずにミッション成功を目指してください。
■ミッションについて
「ザ・クルー 第9惑星の探索」では、ログブックに50のミッションが用意されています。
順番にプレイしても良いですし、好きなミッションに挑戦するのも良いです。
ゲームの流れ
このゲームでは選んだミッションによって、多少ゲームの準備や目的が変わります。
基本的にはミッションに記載された通りに従ってください。
ここでは基本的なゲームの流れを説明致します。
①「タスクカード」を並べる
選んだミッションによってですが、特に指示がない限り、ミッションに記載された枚数分の「タスクカード」を山札から引き、中央に表向きに並べてください。
②「司令官」を決める
司令官は親プレイヤーのようなものです。
次に各プレイヤーは配られた「プレイングカード」を見ます。そして、「4のロケットカード」を持っているプレイヤーはそれを公表し、このミッションの司令官となります。
司令官が誰かわかるように、司令官となったプレイヤーは司令官コマを受け取ってください。
③「タスクカード」を取る
司令官は最初に中央に並べられている「タスクカード」1枚を選んで、自分の前に表向きに置いてください。それから時計回りに1人ずつ、順番に「タスクカード」を取ります。
*順番にカードを取っていくと、全員が同じ枚数のカードを持つわけではありません。特にミッションによる指示がない限り、全てのカードを順番に取っていってください。
■ゲームの目的
このゲームは協力ゲームなので、全員でミッション成功を目指さなければなりません。
具体的には自分が選んだ「タスクカード」と同じ「プレイングカード」を、トリック(勝負)で獲得する必要があります。
つまり、全プレイヤーが自分の「タスクカード」と同じ「プレイングカード」を、トリックにて獲得することが、ミッションクリアの基本的な目的です。
もし、自分に必要なカードが他のプレイヤーによって獲得されてしまったのなら、その時点でミッションは失敗。やり直して、再度ミッションに挑戦してください。
トリック(勝負)の開始
トリックは司令官からスタートし、手札からカードを1枚出します。
その後、時計回りに各プレイヤーが1枚ずつカードを出し、勝者が決まります。勝者はこのトリックで出されたカードの中から1枚を獲得します。
その後、新たなトリックを開始してください。時計回り順に次の人がカードを最初に出します。
トリックのルール
トリックに勝つには、他のプレイヤーより大きな数字を出すこと、そして最初に出されたカードと同じ色のカードを出すことが必要です。
例えば、最初に青の7を出したプレイヤーがいたら、そのトリックに勝つには青の8以上のカードが必要になります。
同じ色のカードがない場合
もし、最初に出されたカードの色が、自分の手札に無い場合は、違う色のカードを出しても構いません。これは、本当に同じ色のカードがない場合のみに実行できます。
しかし、違う色のカードを出した時点で、そのトリックでの勝利はありません。
*このゲームはあくまで協力型のゲームなので、無理にトリックに勝つ必要がない場合もあります。その場合は、数字の小さいカードを出すというのも有効な手段の1つです。
「ロケットカード」について
「ロケットカード」はトリックにおいて、どんなカードが場に出ていても勝利ができるという、切り札的なカードです。
「ロケットカード」も最初に出されたカードと同じ色が、自分の手札にない場合にのみ出すことができます。
*最初に「ロケットカード」が出された場合は、次の人は「ロケットカード」を優先してだす必要があります。複数の「ロケットカード」が出された場合は、最も数字の大きい「ロケットカード」を出したプレイヤーの勝者です。
「タスクカード」と同じカードを手に入れた場合
ミッション成功条件である、「タスクカード」と同じ「プレイングカード」を手に入れた場合は、自分の手元にある「タスクカード」を裏向きにして、完了であることを示してください。
以上のトリックを、ミッションが成功するか失敗するまで続けてください。
■無線通信について
無線通信は会話が禁止されているこのゲームで唯一他のプレイヤーに情報を与えられる手段です。無線通信は1ミッションにつき、各プレイヤー1回使用できます。
各トリックの最初のカードを出す前ならいつでも仕様可能です。しかし、トリック中は無線通信を仕様することができません。
無線通信のやり方
通信を行いたい場合は、手札から色カードを1枚を表向きで自分の前に置いてください。
このカードは場には出していますが、あくまでもカードを出したプレイヤーの手札の一部です。(つまり、カードを出したプレイヤーは1枚公開状態のままということです。)
次の無線通信コマを緑の面にカードの上に置きます。通信コマをカードに置く際、コマの置き場によって伝えられる情報が変わります。
具体的には以下の通りです。
カード上部にコマを置く:このカードがその色で最高値のカードであることを示す。
カード中央にコマを置く:このカードがその色の唯一のカードであることを示す。
カード下部にコマを置く:このカードがその色で最低値のカードであることを示す。
無線通信をする場合は、手札の中に上記の条件のどれかに適合するカードしか、通信を行うことができません。また、ロケットカードは通信に使用することはできません。
*無線通信を行ったあと、出したカードがコマの示す状況と一致しなくなっても、無線通信コマを再度移動することはできません。
リマインダーカードについて
カードと無線通信コマを自分の前に置いたあと、「リマインダーカード」を自分の手札に1枚加えてください。これは、通信したカードが自分の前にあることを忘れないようにするためです。
通信したカードをテーブル中央に出した場合、リマインダーカードを捨てて、無線通信コマを赤側に返してください。これで無線を使用したことを示します。
■救難信号について
ミッションクリアが難しく感じたら、お助け機能的なものが使用できます。それが救難信号です。
救難信号を出すタイミングは、プレイングカードとタスクカードを分配したあと、プレイヤーが無線通信を行う前に行うことができます。
救援信号を出すかどうかは、ミッションが始まる前にプレイヤー同士でよく話し合って決めてください。そして救援信号を衛星が描かれている面を表にしてください。
*救難信号は使用したミッション中はずっと使用したままです。新しいミッションを開始した時のみ、救難信号コマを何も記載されていない面に向けます。
救難信号を使用した後
救難信号を使用したら、ログブックに現在のミッションに記載されてある、挑戦回数の外側の円にチェックを付けてください。
その後各プレイヤーは、自分の手札からカード1枚を隣のプレイヤーに渡してください。左隣か右隣のプレイヤーに渡すかは、プレイヤー同士で話し合って決めます。全員が同じ方向にわたす必要があるので、気をつけてください。ちなみにロケットカードは渡すことはできません。
その後にミッションが開始され、通常通りのルールでゲームを進めます。
タスクコマについて
ミッションの中には「タスクカード」を手にする順番が指定される場合があります。
その場合、数字が記載されたタスクコマは事前にミッションに指定した通りに並べときましょう。そして並べたタスクコマの下に、引いたタスクカードを順番に置いてください。
数字のタスクコマの場合は、必ずその数字の順番通りにタスクカードを完了させなくてはなりません。
また、以下の画像のようなコマは、黄色のタスクカードを優先して完了してください。
これはあくまでピンクのタスクカードより優先させるだけで、他のカードは好きな順番で完了して大丈夫です。数字の場合は必ずその数字の順番通りに処理しなくてはなりません。
感想:遊ぶ幅が広く、達成感のあるボードゲーム!
「ザ・クルー 第9惑星の探索」は、協力型のトリックテイキングボードゲームでした。
トリックテイキングを知らない人には、少しとっつきにくい部分があるかもしれませんが、何度か遊ぶとすぐに慣れるかと思います。
最初は失敗ばっかりかもしれませんが、最初のミッションは簡単なので、ちょうどよく難易度が上がっていきます。そのため、初心者同士が集まっても、だんだんとプレイがうまくなっていく過程が面白いですし、慣れている人では難しいミッションに挑戦して歯ごたえがあるゲーム体験ができるでしょう。
このゲームで面白いと思ったところは、無線の使用です。
この通信では3つの内のどれかの情報しか与えられません。慣れてくるとプレイヤーの意図がなんとなくわかるようになるのですが、最初は中々伝わらないのがもどかしいです。
そこがこのゲームのハマるポイントの1つだと思います。
さらに良いと思う点は、ミッションが50もあるため、ゲームの遊び幅が非常に広いです。
コンパクトなサイズのゲームなので、軽量級のボードゲームに分類されると思いますが、このコンパクトさでこの内容は中々驚異的です。ここも「ザ・クルー 第9惑星の探索」の魅力の一つでしょう。
まとめ
「ザ・クルー 第9惑星の探索」は、協力型のトリックテイキングゲームで、初心者から慣れた方まで楽しめるボードゲームでした。
50ものミッションがあり、非常に遊ぶ幅が広いゲームでありながら、難易度調整も優れているボードゲームです。ぜひ「ザ・クルー 第9惑星の探索」を手にとって遊んでみてください。