スポンサーリンク

「捨てなければ得られぬ。」読み合いが重要な競りゲー「ファフニル」レビュー!

Pocket

兄弟の手元にはファフニルというニワトリがいます。ファフニルは1日に2個ずつ宝石を生む変わったニワトリです。

そんなファフニルを受け継いだ兄弟たちは、「よりたくさん手持ちの宝石を捨てた者」が、その日の生まれたての宝石を手にすることができるというルールを決めました。

しかし、宝石の価値は皆が持っている宝石の総数に変動します。うまく宝石を捨てながら、誰がより価値の高い宝石を手にすることができるのでしょうか。

基本情報

プレイ人数:2人〜4人

プレイ時間:約20分

対象年齢:9歳以上

ゲームデザイナー:佐々木隼

「ファフニル」はどんなゲーム?

「ファフニル」はオークション系のボードゲーム、つまり競りゲーに該当するボードゲームです。得点となる宝石を捨てたり手に入れたりして高得点を目指すのですが、宝石の価値は常に変動していきます。

そのため、自分が持っている宝石の価値が高騰する場合もあれば、暴落することがあるのです。その価値の変動をうまく見極めながらプレイしていくのが重要になります。

しかも宝石は自分で捨てなければならないので、宝石の価値の変動は非常に激しいものになるでしょう。他のプレイヤーはどの宝石を捨てるのか。そういった流れを読んでいくところも「ファフニル」の魅力的な点です。

ゲームの遊び方

ゲームの準備

  1. ファフニルボードをテーブルの中央に設置します。
  2. 各プレイヤーは1枚ずつついたてを受け取り、自分の前に立てて置いてください。
  3. ゲームの世話役を1人、適当な方法で選んでください。
  4. 宝石コマを全部袋に入れてよく混ぜます。
  5. ゲームの世話役は、袋から各プレイヤーに宝石コマを10個ずつ配布してください。しかし、世話役であるプレイヤーは、11個受け取るようにしましょう。受け取った宝石コマは自分のついたての裏に置き、他のプレイヤーに見られないように置いておきましょう。
  6. 捨て場ボードをテーブルの中央付近に置いてください。
  7. 袋から宝石コマを3個取り出して、捨て場ボードに記載されたその石の色に対応した場所にそれぞれ並べましょう。

以上でゲームの準備は終了です。

ゲームの流れ

「ファフニル」は競りを中心にしたゲームです。そのため、ゲームの流れはほとんど競りに関することになります。というわけで、まずは競りの準備から解説していきますね。

競りの準備

  1. ファフニルボードの先端を世話役に向けます。
  2. 世話係であるプレイヤーは、中を見ないで袋から宝石コマを2個取り出し、ファフニルボードの上に置いてください。
  3. もし手順「2」で、ファフニルボード上で宝石コマが全て同じ色になっている場合は、さらに袋から宝石コマを2個取り出して、ファフニルボード上に置きましょう。これをファフニルボード上で宝石コマが2色以上のコマがある状態になるまで繰り返してください。
  4. 1点チップをファフニルボード上に置いてください。

以上で競りの準備は終了です。

すると、ファフニルボード上のコマと1点チップが競りの対象となります。そして競りでそのコマとチップを手に入れるために、自分で捨てても良いと思う手持ちの宝石コマを握り、握ったまま前に出してください。(握る個数については制限はありません)

*0個の場合は、握ったふりをして拳を握って前に出しましょう。

この時、ファフニルボード上の宝石コマの色と同じコマを握ってはいけません。

間違えて握ってしまったプレイヤーは、その競りには参加できないので注意しましょう。

競りの勝敗

全員が握った手を前に出したら、「せーの」で手を開いてください。これで競りの勝敗が分かります。

当然ながら握っていたコマの数が一番多いプレイヤーが、その競りの勝者となります。一番コマの数が多いプレイヤーが並んだ場合は、世話係の右隣の人から反時計回りに近い人が勝者です。

競りの勝者となったプレイヤーは、競りの対象となっていたファフニルボード上の宝石コマと1点チップを獲得することができます。そしてこの競りで手に握った宝石コマを、全て捨て場ボードに並べてください。

獲得した宝石コマは自分のものとなり、自分のついたての内側に戻しましょう。

そして競りの勝者が次の世話係となります。

*全プレイヤーが宝石コマを0個を握っていた場合は、ファフニルボード上のコマを全て捨てばボードに並べてください。1点チップは取り除き、競りの準備から新しい競りを始めましょう。

ラウンドの終了

捨て場ボードに1色の宝石コマが、規定の数以上並んだところでラウンドは終了となります。規定の数は以下の通りです。

  • 2人 → 6個
  • 3人 → 7個
  • 4人 → 8個

以上となります。

また、袋の中の宝石コマが0個になった場合は、その回の競りを終えてラウンド終了です。

ラウンドが終了したら得点計算に入ります。

得点計算について

ラウンドが終了したらついたてを外して得点計算に入りましょう。

宝石コマの個数を各色ごとに数えてください。数が多いものから順位が決まります。もし、同じ数で並んだ場合は、「赤→オレンジ→黄色→緑→水色」の順で順位が低くなります。

*ちなみに捨て場ボードに並んでいるコマは数に数えません。

以上の手順で決まった順位で、宝石の価値が決定します。その価値は以下の通りとなります。

  • 「金」→「1つにつき1点」
  • 「1位」→「1つにつき3点」
  • 「2位」→「1つにつき2点」
  • 「3位・4位・5位」→「1つにつき、−1点」

以上となります。

こうして得られた点数に応じて、得点チップを獲得したり、支払ったりします。得点チップはついたてに隠さずに全員が見える場所に置いておきましょう。ちなみに得点が0点以下のマイナスになることはありません。

*ここで注意点が1つあります。もし1色の宝石コマを5個以上持っていると、その色の宝石コマについての得点は獲得することができません。(宝石の順位を決める個数としては数え、マイナスの得点は支払います)

金は5個以上持っていても関係なく得点となります。

得点計算が終了したら、「競りの準備」に戻り、新たなラウンドを開始して下さい。

ゲームの終了

ラウンド終了時に、得点が40点以上獲得しているプレイヤーがいたら、ゲームは終了となります。その時点で一番得点を獲得しているプレイヤーが勝者です。

同じ得点で並んだ場合は、最後に競り落としたプレイヤーから、時計回りに近い人が上位となります。

感想:手軽ながら読み合いが深い競りゲー!

まず最初に、「ファフニル」は他の競りゲーに比べると非常に簡単なルールで遊べるゲームだと感じました。特に複雑なルールもないので、ボードゲームが初めてという方でもすぐに遊べる内容です。

実際に遊んでみると、なかなか容易にはゲームを進めていくことができませんでした。何故かというと、宝石コマに価値が予め決められていないからです。

このため、何のコマを狙っていけばいいのかを決めるのが難しく、このゲームの悩ましい点の一つになっています。その上、自分が持っている宝石コマの種類が相手にはわからないため、ある程度推測にもとづいて戦略を考えなければなりません。そこがより読み合いの要素を強めていると感じました。

個人的にはあまりトリッキーなやり方よりも、素直に捨て場ボードにあまり数が少ないコマを集めるか、金色の宝石を地道に集めるなどが良い戦略なような気がします。

競りゲーの名作にクニツィアの「モダンアート」がありますが、上記の理由で「ファフニル」はその競りの要素よりも、読み合いや手軽さを強化したような内容だと個人的には思いました。

「モダンアート」とはまた違った趣のあるゲーム内容となっていますので、新鮮な気持ちでプレイできるのではないかと思います。

まとめ

「ファフニル」は手軽ながらも読み合いの要素が強い競りゲーでした。ルールが簡単な上、デザインもコンパクトなので、気軽に持ち運び可能ながら遊びやすい内容になっています。

そのため、初心者の方でも気軽に楽しむことができるでしょう。コンパクトながらも深い競りゲー体験ができると思います。

ぜひ手にとって遊んでみて下さい。

家具
をたこん
スポンサーリンク
レンタグル大336
レンタグル大336

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする