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全ての選択が悩ましい!アブストラクト系ボードゲームの人気作「アズール」レビュー!

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プレイヤーはポルトガルのタイル・アーティストです。

ポルトガルの国王は、スペイン南部のアルハンブラ宮殿で見たムーアの装飾タイルの美しさに心を奪われました。帰国した国王は、自分のエヴォラ宮殿にも同様なタイルで装飾することを決めます。

タイル・アーティストであるあなたは、エヴォラ宮殿の壁をカラフルなタイルで装飾することが仕事です。

果たしてあなたは、国王の望み通りの装飾を作ることができるでしょうか。

基本情報

プレイ人数:2人〜4人

プレイ時間:約30分〜40分

対象年齢:8歳以上

ゲームデザイナー:ミヒャエル・キースリング

「アズール」はどんなゲーム?

「アズール」はプレイヤーがタイル職人となり、タイルで壁を装飾することを目的としたゲームです。本作はドイツ年間ゲーム大賞2018で、大賞を受賞した作品となります。

実際には、自分に必要なタイルをルール通りに受け取り、条件を満たしたら壁に配置することができ、それが得点になる感じです。

相手よりも早くきれいな壁を作ることを目的とし、自分に不要なタイルを相手に押し付けたりすることもある、ジレンマが面白いアブストラクト系ボードゲームになります。

ゲームの遊び方

ゲームの準備

  • 各プレイヤーはゲームボードを1枚ずつ受け取ります。(基本ルールではカラフルな壁の絵が書いてある面を表にして下さい)
  • 各プレイヤーは自分の得点マーカーを、自分の得点表(ゲームボード上部)の「0」スペースに配置して下さい。
  • テーブル中央に、「工房展示ボード」をプレイ人数に合わせた規定の数だけ円になるように並べます。
  • 袋に100枚のタイルを入れてよく混ぜる。
  • 適当な方法で先手プレイヤーを決める。
  • 先手プレイヤーは「先手プレイヤーマーカー」を受け取り、全ての工房展示ボードにタイルを4枚ずつ、袋からランダムに取り出して設置して下さい。
  • 使用しないゲームボードやマーカーなどは箱にしまっておきましょう。

*プレイヤー人数に合わせた「工房展示ボード」の規定枚数は以下の通りです。

  • プレイ人数2人→工房展示ボード5枚
  • プレイ人数3人→工房展示ボード7枚
  • プレイ人数4人→工房展示ボード9枚

ゲームの流れ

「アズール」では、ゲーム終了時までに他のプレイヤーよりも多くの得点を獲得することが目的です。

また、ゲームはラウンド制です。各ラウンドは3フェイズに分類されます。以下から各フェイズについて解説しますね。

  1. 工房の提示
  2. 壁へのタイル配置
  3. 次のラウンドの準備

1.工房の提示

このフェイズでは、図案ラインの段をできるだけ多く完成させることです。その分だけ得点を得られる確率が高くなります。

先手プレイヤーは、先手プレイヤーマーカーをテーブル中央に置いて下さい。そしたら最初のターンを実施しましょう。その後は、時計回りに手番を回していきます。

プレイヤーは以下の2つの内、1つの方法を選んでタイルを取得して下さい。

A.「工房展示ボードからタイルを取得する」

いずれか1枚の工房展示ボードから同じ色のタイルを全て取って下さい。残ったタイルは中央に全て移動させます。

B.「テーブル中央からタイルを取得する」

テーブル中央にあるタイルの中から、同じ色のタイルを全て取ります。

このラウンドで、テーブル中央からタイルを取得する最初のプレイヤーは、先手プレイヤーマーカーも一緒に取って下さい。取った先手プレイヤーマーカーは、自分の「床ライン」の一番左のスペースに置きましょう。

以上のAとB、いずれかの方法でタイルを取ったら、自分が取得したタイルをゲームボードの5段ある図案ライン(ゲームボード版左側)の、いずれか1段に加えてください。タイルを並べる時に注意することは以下の点です。

  • 設置するタイルは、任意で選択した段に右詰めで1枚ずつ配置する。
  • すでにタイルが配置されている段には、同じ色のタイルしか置けません。
  • 1段(横列)に全てのタイルが埋まったら、その段にはそれ以上のタイルは置けません。その時点で同じ色のタイルが余っていたら、そのタイルは床ラインに配置して下さい。

2.「壁へのタイル配置」

この手順では全プレイヤーが同時に実行して下さい。ここでは、自分が完成させた図案ラインの段にあるタイルを自分の壁に配置しましょう。

A.「壁へ置けるタイルの確認と配置」

図案ラインの一段目から五段目へと順番に確認して下さい。

そしたら、完成している段(全てタイルで埋まっている段)の一番右のタイルを取ります。取ったタイルは、ゲームボード右側の壁に描かれている同じ色のスペースに配置して下さい。最後にこの時点で得点計算をします。(得点は後ほど説明します!)

以上の手順を一段目から五段目と、順番に行って下さい。

B.「余ったタイルの処理」

手順Aが終了したら、図案ラインで右一番右のタイルが無くなった段のタイルを全て取り除きます。取り除いたタイルは、箱の蓋にでも一時的に置いておいて下さい。

それ以外のタイルはそのままで、次のラウンドも残ったままです。

■得点計算について

「2.壁へのタイル配置」の手順Aで、壁にタイルを設置できた場合の得点計算について解説します。得点計算のルールは以下の通りです。

得点が入ったら、その都度ゲームボード盤上側にある得点表の得点マーカーを、獲得した得点分移動させて下さい。

パターンA

配置したタイルの上下左右に隣接するタイルが1枚もない場合、1点を獲得。

パターンB

配置したタイルの上下左右に隣接したタイルがある場合、以下のフローで得点計算をして下さい。

①.左右に隣接するタイルを確認する。

→その後、置いたタイルを含めて、つながっているタイルの枚数分の得点を獲得します。3枚つながっていたら、3点の得点になります。

②.上下に隣接しているタイルを確認する。

→その後、置いたタイルを含めつながったタイルの枚数分の得点を獲得します。左右に隣接している時と同様に、縦につながっているタイルも得点計算を行って下さい。

以上のパターンで得点計算を行ったら、次は床ラインの精算に入ります。

③.床ラインの精算

床ラインはマイナス点の計算を行って下さい。床ラインの上には、マイナスの点数が記載されています。

床ラインに置かれているタイルごとに、上に記載されているマイナス点を全て合計して、その分だけ得点マーカーを後退させて下さい。

その後、自分の床ラインにある全てのタイルを取り除き、ゲームの蓋に入れてください。この時、先手プレイヤーマーカーだけは、自分の手前に置いておいておきましょう。

3.次のラウンドの準備

自分の壁にタイル5枚を一列に並べているプレイヤーが誰もいない場合、次のラウンドの準備を行います。

ます先手プレイヤーマーカーを手前に置いているプレイヤーは、すべての工房展示ボードに4枚ずつタイルを袋からランダムに置いて下さい。

*袋にタイルが無くなった場合、箱の蓋に一時的に置いてあるタイルを回収して、袋に補充しましょう。それでも足りない場合は、不足のままラウンドを開始して下さい。

後は、最初の手順である「①工房の提示から」ゲームを進めていきます。

ゲームの終了

壁へタイルを並べて全ての得点計算を終えた時、自分の壁に一段横一列に並べているプレイヤーが1人でもいる場合、そこでゲームは終了となります。

ゲームが終了したら、ボーナス点の精算に入ります。こちらも得点マーカーを移動させて計算して下さい。ボーナス点は以下の通りです。

  • 自分の壁にタイル5枚を横一列に並べている場合、その段ごとに「2点」を獲得。
  • 自分の壁タイルで5枚を縦一列に並べている場合、その列ごとに「7点」を獲得。
  • 自分の壁に同じ色のタイルを5枚並べている場合、その色ごとに「10点」を獲得。

ボーナス点の精算が終了したら、完全にゲーム終了です。この時点で最も得点が多いプレイヤーが勝者となります。

同点の場合は、自分の壁でタイルが全て置かれていある横一列の段の数が多い方を上位とします。それでも同じの場合、引き分けです。

選択ルールについて

選択ルールでは、ゲームボードの灰色の面を使用して遊びます。

選択ルールでは、同じ段であればどのスペースでもタイルを配置することができます。しかし、自分の壁で同じ縦列には、タイルは各色1枚ずつしか設置できません。

以上のこと以外は、全て通常ルールと変わりません。

■特別なケースについて

壁へタイルを設置する時、壁に正しく配置できるスペースがなくて、図案ライン右側のタイルを壁の同じ段に配置できないという場合があります。

その場合、即座にその段にあるタイルを全て自分の床ラインに移動させて下さい。

感想:華やかで簡単だが、ジレンマが非常に悩ましく何度も遊びたくなるアブストラクトゲーム!

「アズール」は大型のボードゲームですが、思ってたよりもずっとルールが簡単でした。
一通りプレイすれば、ほとんどの人が遊べる内容だと思います。

しかし、その面白さは多くの人が納得するもの。簡単なルールですが、よく考えられて作られているゲームだと感じました。

まずタイルの奪い合いが非常に熱いです。

自分の欲しいタイルや損をしないようになんとなくタイルを取っていくだけでなく、相手が損をするようにするのも戦略としてアリです。

そして取ったタイルをどこに配置するのかも悩みどころ。単純に並べていくだけでは、点数が伸びないので、うまく隣接するタイルを選んで、並べていくのも重要でしょう。

以上のように、選択の全てに悩んでしまうゲームです。実際に遊んでみると、その悩ましさの面白さにやみつきになってしまうでしょう。見た目は綺麗なタイルで華やかに見えますが、他のプレイヤーとドロドロのジレンマを楽しめます。割と真剣勝負になるはずです。

他には、タイルがきれいで華やかなのも「アズール」の魅力の一つと言っていいでしょう。
きれいなタイルを並べていくのは、女性受けも良さそうです。

ルールも難しくないので、比較的遊びやすく初心者でも遊びやすいボードゲームだと思います。派生作品も多く発表されているゲームなので、長く遊べるボードゲームでもあるでしょう。興味がありましたら、そちらもチェックしてみては如何でしょうか。

まとめ

「アズール」は華やかなタイルで遊ぶゲームですが、中身はガチなジレンマを体験できるアブストラクト系ボードゲームでした。

ルール自体は他の大型ボードゲームに比べると簡単なので、ボードゲームが初めての人でも十分に楽しめると思います。

ぜひ手にとって、「アズール」を遊んでみて下さい。

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