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ダークな会話が面白い交渉ボードゲーム!魔女裁判(ウイッチ・トライアル)レビュー!

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舞台は植民地時代の米国です。プレイヤーは魔女裁判という虚構の再演を行います。

あなたは弁護側、或いは検察側に立って、魔女及び魔女の疑いのある者の裁判に携わらなければなりません。しかし、あなたが必要なものは、被告の有罪や無罪の判決よりも名誉です。

果たしてあなたは虚構の魔女裁判で名誉を手に入れることができるでしょうか。

基本情報

プレイ人数:3人〜7人

プレイ時間:約45分

対象年齢:10歳以上

ゲームデザイナー:ジェームス・アーネスト

「魔女裁判(ウイッチ・トライアル)はどんなゲーム?」

魔女裁判は中世の史実に基づいた、ちょっと大人向けなテーマのボードゲームです。

ゲームジャンル的には会話系のボードゲームで、戦略性や交渉力が問われます。

実際に弁護側と検察側に分かれて判決を求め、司法取引で自分が儲かるようにゲームを進めなければなりません。

裁判で儲けることが目的なので、魔女裁判はちょっぴりダークなボードゲームとなっています。

ゲームの遊び方

ゲームの準備

  • 各プレイヤーは50ドルを受け取る。
  • 残った金銭はゲーム盤の端にまとめて置いておく。(これを銀行と呼ぶ)
  • 全てのカードをよくシャッフルし、伏せた状態で各プレイヤーに6枚ずつ手札として配る。
  • 残ったカードをひとまとめにして山札にする。山札をゲーム盤の下に置いておく。
  • 山札から5枚カードをめくり、左から一列に並べる。これらのカードを場札と呼ぶ。
  • 適当な方法で最初の手番を行うプレイヤーを決める。(以降は、時計回りに進行)

手番プレイヤーの選択肢

手番プレイヤーには4つの選択肢のうち、1つを選んで実行します。

手番が終了したら左隣のプレイヤーの手番です。

以下、手番にできることを解説していきます。

①「カードを1枚買う」

②「事件を1つ作る」

③「事件の弁護を担当する」

④「自分の事件の検察側を担当する」

*パスすることもできますが、終盤でカードがなくなり何もできない場合のみに使うことがほとんどです。

①「カードを1枚買う」

  • 場札からカードを1枚購入して、手札に加えます。
    (一番左端のカードは無料ですが、そこから右隣は5ドル、10ドル、15ドル、20ドルといった金額です。)
  • 場札からカードを買った後、さらに山札からカードを1枚めくって手札に加えてください。
  • 残った場札カードを左側につめ、20ドルのカードスペースに山札から1枚カードを補充してください。

以上で手番終了となります。

②「事件を1つ作る」

事件は「容疑者カード」と「告発カード」を組み合わせて作ります。
以下の通りに事件を作ってください。

  • 手札から「容疑者カード」か「告発カード」いずれかを出し、場札のもう一方のカードにくっつけます。
  • 事件を作ったら、組み合わせた2枚のカードを自分の手元に置いてください。
    (これは、「弁護人待ちの事件」として扱われます。)
  • 残った場札カードを左側につめ、山札からカードを1枚引いて20ドルのカードスペースに補充します。

*「弁護人待ちの事件」は手元にある場合は、新たに事件を作れません。また、各プレイヤーが持てる「弁護人待ちの事件」は1つのみとなります。

以上で手番終了です。

③「事件の弁護を担当する」

他のプレイヤーの手元にある「弁護人待ちの事件」の事件を1つ選んで、弁護の担当を宣言します。これにより裁判が始まります。裁判が終了したら手番終了です。

裁判に関しては後述しますので、そちらをご参考ください。

④「自分の事件の検察側を担当する」

自分の手元の「弁護人待ちの事件」を、検察側で裁判を行います。

(裁判は弁護側と検察側があるので、2陣営に分かれて行います。)

その後、下記の手段で手番プレイヤー以外から「公選弁護人」を選定してください。

これで弁護人が決まったら、裁判を始めます。裁判が終了したら手番終了です。

■公選弁護人の選定方法

手番プレイヤーを除く全員が、サイコロ2個を振ります。

その中でサイコロの合計値が最も低いプレイヤーが、強制的に公選弁護人となります。

裁判のやり方

裁判が始まったら、対象の「弁護人待ちの事件」のカード2組をゲームボード盤の指定された箇所に設置します。(証人(容疑者)カード→「Suspect」、告発カード→「Charge」)

裁判に参加するプレイヤーは検察担当と弁護担当の2人のみです。

残りのプレイヤーは傍聴者となります。裁判は以下の通りに進めてください。

①「弁護料の支払い」

弁護料は容疑者カードの左側に記載されています。

記載されている金額を銀行から弁護側は受け取ってください。(公選弁護人も同様)

②「裁判料の準備」

裁判料は告発カードの左側に記載されています。

記載されている金額を銀行からとって、ゲーム盤の「Court Fees」のところに置きます。

③「陪審値の準備」

陪審値はゲームボード下部に記載されています。(JURY BOX)

陪審値によって有罪になるかならないかが決まります。

まずは容疑者カードと告発カードの右上の数字を合計してください。合計した数字が裁判の最初の陪審地になります。

その数字の箇所に判事マーカーを置いてください。

*特定の容疑者に与えられる修正を忘れずに行ってください。

これは告発カードの下側に記載されていますが、ここに容疑者カードに記載されている人物名が記載されています。

もし、差し替えた告発カードに記載された人物が組み合わされている容疑者カードと一致していたら、記載されている数値(+1や+2)などの分だけ、陪審値を修正してください。

④「検察側の弁論」

裁判は必ず検察側から始めます。

検察側は、手札を任意の枚数かつ任意の順番で出すことが可能です。

全く出さなくても問題ありません。

*カードに関しては様々な種類があり、裁判を有利に進めることができます。

カードの種類は後述しますので、ここではまず裁判の流れを追ってください。

⑤「弁護側の弁論」

検察側と同じように、カードを出したいだけ弁護側も手札からカードを出します。

⑥「司法取引」

④、⑤の検察側と弁論側のステップが終了後、ステップを終了したプレイヤーは、相手に司法取引を持ちかけることができます。

司法取引は、ゲームボード盤に置かれている裁判料を、両者の合意した取り分によって分け合うものです。

取引が成立したら、裁判は直ちに終了です。

合意の通りに裁判料を分かち合ってください。成立しなかったら裁判続行です。

司法取引を持ちかけられるのは弁論終了後、つまり④と⑤のいずれかが終了したタイミングで、そのステップを終了させたプレイヤーです。

ステップ中に取引を持ちかけたりするような言動は厳禁です。もし、そのような発言をした場合はすぐにそのステップは強制終了となります。

⑦「最終弁論」

最後に検察側が1枚だけカードを出すことができます。

この最後のカードを「最終弁論」と呼びます。

最終弁論で出せるカードは「証拠」、「証人」、新たな「告発カード」、「動機」のみです。

ちなみにこの最終弁論の最後にも検察側は司法取引をもちかけることが可能です。

⑧「判決」

両者が弁論を全て終えても、司法取引が成立しない場合に判決が下されます。まず検察側はサイコロを2個降ってください。その合計値を陪審値に足しましょう。

13以上なら検察側の勝利、12以下なら弁護側の勝利になります。

勝者は裁判料を全て獲得できます。

容疑者カードと告発カードは、この裁判で出された全てのカードと共に、捨札になります。

(反論カードのみ捨札にせず、相手の手札にします)

*捨札について

裁判で出された全てのカードは、裁判が終わるまではテーブル上に出したままにしておきます。裁判が終わってはじめて、これらは捨札置き場にう移してください。

■カードの種類

・「証拠」

証拠カードは陪審値の増減が可能なカードです。

増減する数字は右上に記載されており、プラスが検察側の効果で、マイナスが弁護側の効果になります。このカードを出したら直ちに陪審値を記載されている数だけマーカーを上下させてください。

・「証人(容疑者カード)」

証人カードも陪審値の増減するカードです。

このカードを出したプレイヤーは、サイコロを1個降ってください。

出た目がカード右上に記載されている不審度以上の目だったら、不審度の数字だけ陪審値が変化します。(検察側で出したらプラス、弁護側で出したらマイナスです)

例:弁護側が不審度3のカードを出してサイコロを振って3が出ました。

その場合、でた目が2以下なら何も起きませんが、3以上なら不審度分の数字である3つ分、陪審値が下がります。(弁護側なのでマイナス。)

・「告発」

新たな告発カードを出して、古いもの(容疑者カードと組み合わせているカード)を差し替えることができます。

差し替えることで、もとの告発カードの右上に記載されている数字(刑量)の差だけ陪審値が増減します。

例えば、元々の告発カードの刑量が2のカードが出されていた場合に、5の刑量の新しい告発カードが出されたら、そのカードを差し替えて、差のプラス3です。つまり陪審値がプラス3になり、検察側が有利になります。

(刑量5のカードを刑量2のカードの差し替えた場合、マイナス3となり陪審値もマイナス3になり、弁護側に有利な展開となります。)

また、最後に特定の容疑者に与えられる修正を忘れずに行ってください。これは告発カードの下側に記載されていますが、ここに容疑者カードに記載されている人物名が記載されています。

もし、差し替えた告発カードに記載された人物が組み合わされている容疑者カードと一致していたら、記載されている数値(+1や+2)などの分だけ、陪審値を修正してください。

・「動機」

動機カードの効果はそれぞれ異なり、カード自体に記載されています。

もしカードに「事件は取り下げ」と記載されている場合は、直ちに裁判終了になります。

その後容疑者カードや告発カードを含め、全てのカードが捨札にしてください。

・「反論」

動機カードの効果を打ち消して捨札にすることができるカードです。弁論中のプレイヤーが動機カードを出した場合、直ちに反論カードを1枚出すことができます。

反論カードを使用した場合、打ち消した相手の動機カードの効果は無効になり捨札になります。

その後、使用した反論カードは捨札に行かず、裁判終了後に動機カードを打ち消されたプレイヤーの手札になります。

ゲームの終了

山札と場札の両方がなくなり、「弁護人待ちの事件」もなくなった場合や、これ以上事件が作られたり、裁判にならないことが、誰の目にも明らかになったらゲーム終了です。

ゲーム終了時点で、最も所持金が多いプレイヤーが勝者です。

拡張ルール

6人〜7人でゲームをプレイする時にオススメのルールになります。(6人〜7人だと手番が回る回数が少ないため)

それが「山札の切り直し」です。

山札の切り直しは捨札を切り直して、新しい山札を作ることになります。

切り直しのタイミングは、場札の補充や山札からカードを引けなくなった時です。

ゲームの感想:悪どい会話だらけの交渉ゲーム!

魔女裁判は史実を元にしたテーマのゲームですが、実際に遊ぶとかなりブラックユーモアが効いたゲームだと感じました。

なぜなら、裁判の結果云々よりも、いかに自分の懐を潤すために裁判を進めるゲームだからです。勝つためとはいえ、交渉中は非常にブラックな会話が繰り返されます。司法取引で今回は有罪にするから2/3のお金頂戴など、非常にゲスい会話になるでしょう。ある意味ではすごく大盛り上がりします。

戦略性も重要ですが、やはりこの交渉が面白いです。他の交渉ゲームと違うところは、上記のようなゲスい会話になるところでしょう。あまりお子さん向けではないかもしれませんね。(笑)

このゲームで注意してほしいところは、コンポーネントにお札が入っていないことです。別のゲームのコンポーネントで代用するか、紙などで自前で用意する必要があります。これはきちんと用意して欲しかったですね。

とはいえ、ゲームテーマ的に他のボードゲームでは味わえない内容ではあるので、そこはボードゲーム好きなら一度体験して頂きたいなと思います。

まとめ

魔女裁判はダークな会話が面白い交渉系のボードゲームでした。

友達と遊ぶなら非常に盛り上がるボードゲームだと思います。

ちょっと他のゲームとは違った気分を味わいたいという方は、ぜひ魔女裁判で遊んでみてください。

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