禁断の島、それは神秘の古代帝国が残したと伝えられる人知られざる島でした。その島にはある伝説があります。4つの神器を用いて世界を創っていたと。
禁断の島はそれら4つの神器が隠されています。しかし、神器を狙う侵入者が現れた時は、島は深淵へと沈む仕掛けになっていました。
プレイヤーであるあなた達は、神器が隠されている禁断の島に足を踏み入れます。あなたはプレイヤー同士で協力し合って、島が沈む前に神器を手に入れ島から脱出しなければなりません。果たしてあなたは無事に4つの神器を手に入れ、島を脱出できるでしょうか。
基本情報
プレイ人数:2人〜4人
プレイ時間:約30分
対象年齢:10歳以上
ゲームデザイナー:マット・リーコック
「禁断の島はどんなゲーム?」
「禁断の島」は、徐々に沈んでいく島から、4つの財宝をプレイヤー同士で協力して手に入れて、島から脱出することを目的とした協力型ボードゲームです。
ゲームデザイナーは協力ボードゲームの中でも有名な「パンデミック」の生みの親である、マット・リーコック。本作「禁断の島」は、パンデミックをより簡単で手軽に遊べるような内容となっています。
「パンデミック」よりもシンプルで、手軽となった協力ボードゲームの傑作をぜひ楽しんで見て下さい。
ゲームの遊び方
ゲームの準備
ゲームの準備は以下の通りです。
①禁断の島を作る
島タイル24枚をシャッフルし、青い面ではない方を上にして並べていきます。並べ方はまず縦横4枚×4枚で、正方形になるように並べてください。そして各4辺に残りのタイルを2枚ずつ配置します。最終的には上の画像のようになります。
②財宝を配置する
4個の財宝コマを島の4隅に配置します。並べ方は自由で構いません。
③山札を作る
カードを財宝カード、浸水カード、冒険者カードごとに分け、別々にシャッフルして3つの山札を作って下さい。それら3つの山札は所定の位置に置いておきます。
④島の浸水
浸水カードの山札からカードを6枚引きます。引いた浸水カードに対応する島タイルを裏返して下さい。つまりスタート時は計6枚の島タイルが裏返されます。裏返された島タイルは浸水状態であることを示しているのです。使用した浸水カードは捨て札にします。
⑤冒険者の上陸
冒険者カードを1枚ずつプレイヤーは引いて持ちましょう。そのカードがプレイヤーのゲーム中のキャラクターとなります。
そして、自分が受け取ったキャラクターのカードに記載されている、能力を確認してください。ゲームクリアにはその能力が非常に重要となります。協力ゲームですので、プレイヤー同士で能力をよく把握しておきましょう。
その後、受け取ったカードを手元に置いておき、対応する色のコマを1個ずつ受け取ります。島タイルには、各色ごとに冒険者のアイコンが記されているタイルがあるので、そのタイルの上に各色のコマを設置して下さい。
ちなみに、浸水しているタイルの上にコマを置くことになっても問題ありません。
⑥財宝カードを配る
財宝のカードの山札から、各プレイヤーに2枚ずつカードを配布します。受け取った財宝カードは自分の前に並べて公開しましょう。もし、「水位上昇!」というカードを引いてしまったら、それは山札に戻してシャッフルし、代わりのカードを引いて下さい。
⑦初期水位の設定
水位ボードの左側に水位マーカーを取り付けて下さい。これがゲームの難易度となります。初めて遊ぶ時は一番下の初心者の目盛りにセットするとよいでしょう。
以上でゲームの準備は終了です。
ゲームの流れ
まず最初に親となるプレイヤーをじゃんけんなどで決めて下さい。ゲームは親から始まり、その後は手番が終わるたびに時計回りの順番にゲームは進行します。
手番プレイヤーは次の手順を順番に実行して下さい。それが終わったら次の人の手番です。
- アクションを3回まで実行
- 財宝カードを2枚引く
- 水位に応じて浸水カードを引く
以上となります、各項目ごとに解説していきますね。
1.アクションを3回まで実行
手番プレイヤーは以下の4種類のアクションから好きなのを選んで、3回まで実行することができます。同じアクションを連続で行うのも良いですし、2回実行して1回はパスするといった方法でも問題ありません。
- 移動アクション
- 排水アクション
- カード提供アクション
- 財宝獲得アクション
以上のアクションをそれぞれ説明していきます。
・移動アクション
自分の冒険者コマを上下左右1マスだけ移動させます。斜めには移動することはできません。浸水しているタイルにも進むことができますが、タイルのない場所(島タイルが取り除かれた場所)には移動できません。
・排水アクション
自分の冒険者コマが存在する島タイルか、その島タイルの上下左右のどれかの浸水している島タイルを1枚排水します。排水したタイルはめくって表にしてください。こうして浸水状態のタイルを正常に戻すことができます。
・カード提供アクション
自分の冒険者コマと同じタイルの上にある冒険者コマを持つ他のプレイヤーに、手持ちの財宝の秘密カードを1枚渡すことができます。特別アクションカードは渡せません。
また、手番プレイヤーは他のプレイヤーにカードを渡すことができますが、手番プレイヤーではないプレイヤーが手番プレイヤーにカードを渡すことはできません。
・財宝獲得アクション
自分の冒険者コマがいるタイルに、財宝に対応するアイコンが描かれているなら、このアクションを実行することが可能です。そのアイコンに対応する財宝の秘密カードを4枚捨てて下さい。4枚捨てることで、対応する財宝を手に入れることができます。
2.財宝カードを2枚引く
アクションを実行し終えたら、財宝カードの山札から2枚カードを1枚ずつ引いて下さい。引いたカードの種類によって、その後の行動が変化します。
ちなみに手持ちのカードの上限は5枚までです。手札が6枚以上になったプレイヤーは、すぐに手札が5枚になるように手持ちのカードを選んで捨て札にして下さい。
A.引いたカードが財宝の秘密カードだった場合
→そのまま手持ちに加えてください。
B.引いたカードが特別アクションカードだった場合
→財宝カードの中には、「ヘリコプター」や「土のう」といった特別アクションカードというものがあります。これらのカードもそのまま手札に加えてください。
特別アクションカードは相手の手番中であっても、いつでも使用することが可能です。使用したら文面にある通りの効果の処理を行い、捨て札にします。
C.引いたカードが水位上昇!カードだった場合
→財宝カードの中には「水位上昇!」カードが3枚あります。「水位上昇!」を引いてしまったプレイヤーは、ゲームを中断して直ちに以下の処理を実行して下さい。
- 水位ボードの水位マーカーを1目盛り上昇させます。この水マーカーのいちは、後の浸水カードを引く手順で、重要となるのです。
- 浸水の捨て札にあるカードをひとまとめにしてシャッフルし、伏せて浸水の山札の上に重ねてください。
- 今回引いた「水位上昇!」カードを財宝の捨て札にしてください。
*もし財宝の山札が亡くなった場合は、財宝カードの捨て札をひとまとめにしてシャッフルし、新たな財宝の山札を作ってから、ゲームを再開して下さい。
3.水位に応じて浸水カードを引く
ここでは島の水位の上昇が起こります。
水位ボードを確認し、水位マーカーが示す目盛りの分だけ浸水の山札からカードを引きます。つまり、マーカーが4の位置にあったら、4枚引いて下さい。
この時、浸水カードは1枚ずつ引いていきます。引いたカードに対応する島タイルが浸水状態でないなら、その島は浸水状態になり、タイルを裏返しにして下さい。
引いた浸水カードに対応する島タイルが浸水状態であれば、その島は深淵へと沈んだことになり、ゲームからその浸水カードと沈んだ島タイルを取り除きます。
*浸水の山札が亡くなった時は、すぐに浸水の捨て札をまとめてシャッフルし、新たな山札を作ってゲームを再開して下さい。
島タイルの上の冒険者について
もし、通常状態に島タイルが浸水状態になった場合、その上にいた冒険者は、コマを一旦避けてから島タイルを裏返して下さい。この時点では冒険者にデメリットはありません。
しかし、浸水状態の島タイルが沈んでゲームから取り除かれる時に、冒険者のコマが沈む島タイルに存在した場合は、上下左右に隣接するタイルいずれかに、冒険者コマを移動させます。
もし、この時に上下左右に隣接するタイルが存在しない場合は、その冒険者は島タイルごと沈んでしまいます。その場合、その冒険者コマはゲームから取り除かれてしまい、その時点で全員の敗北となってゲームは終了です。
特殊アクションカードについて
特殊アクションカードについて解説します。特殊アクションカードは2種類あり、自分の手番でなくても、アクションを消費せずにいつでも使用することができます。ただし、他のプレイヤーに特殊アクションカードを提供することはできません。
ヘリコプター
タイルを1枚選び、その上の冒険者コマをいくつでも選び、それらを別のタイルに移動させることができます。また、他の勝利条件を満たした状態で「ヘリコプター」を使用すると、全プレイヤーはゲームに勝利します。
土のう
浸水状態のタイルを1枚選び、そのタイルを裏返しにします。つまり、場の好きな島タイル1枚を、いつでもノーコストで通常状態に戻すことが可能です。
ゲームの勝利条件と終了
勝利条件について
ゲーム中に以下の条件を全て満たすことができたら全員の勝利となります。
- 財宝コマ4個をいずれかのプレイヤーが手に入れた
- 全冒険者コマが「愚者の発着場」タイル上に存在している
- 上記2つの条件を満たした状態で、いずれかのプレイヤーが特別アクションカード「ヘリコプター」を使用する
勝利条件は以上です。プレイヤーは見事財宝を手に入れ、島から脱出することができました。
敗北について
ゲーム中に以下の条件のうち、いずれかが満たされたら全てのプレイヤーは敗北。ゲームは終了となってしまいます。
- いずれかのプレイヤーが財宝を手に入れる前に、その財宝に対応する島タイルが全て取り除かれた場合
- タイル「愚者の発着場」が取り除かれた場合
- いずれかの冒険者コマがゲームから取り除かれた場合
- 水位マーカーが水位ボードのドクロのマークに達した場合
感想:手軽だけど、物足りなさも感じる協力ゲーム
「禁断の島」は、協力ボードゲームの代表格ともいえる「パンデミック」の作者マット・リーコックによって開発されたボードゲームです。
ルール自体もパンデミックに似ており、パンデミックを遊んだことがある人は、すんなりとルールは頭に入るのではないかと思います。移動方法やカードを受け渡す、排水するなどはまさにパンデミックを彷彿させる要素です。禁断の島とパンデミックで違うところは、ルールが簡単になったところと、プレイ時間が短くなり手軽に遊びやすくなったところでしょうか。
確かにパンデミックのようなゲームが手軽に遊べるようになったのは嬉しいのですが、パンデミックに慣れたプレイヤーにとっては物足りなさを感じるなと思いました。実際に遊んでみると、パンデミックのよりは難易度は低めですし、パンデミックにあるような感染拡大の恐怖もないので、ゆったりとしたゲームになっています。
そのため、「禁断の島」はライトにボードゲームを楽しみたい人や、子供がいる家庭向けのボードゲームになっていると思います。逆にボードゲームに慣れた人で難易度や緊迫感を楽しみたい方ならば、普通にパンデミックを遊んだ方が良いでしょう。
余談ですが、個人的に「禁断の島」はデザインが優れているなと思います。沈みゆく島や宝探しというテーマは魅力的ですし、神器のコマはちょっと豪華さを感じました。子供の目線では、探検してお宝を手に入れるという方がもしかしたら魅力的に映るかもしれませんね。
まとめ
「禁断の島」は「パンデミック」を簡略したかのようなゲームでしたが、その分の手軽さから子供がいらっしゃる家庭には、ぴったりなボードゲームとなっていました。
デザインもパンデミックとは違ったものになっているので、デザインを楽しむという要素もあります。もし協力ボードゲームを手軽に楽しみたいという方がいれば、「禁断の島」を手にとってみては如何でしょうか。
コメント
詳細ルールを教えてください。
・財宝山札がなくなったらどうするのですか?
・探検家は斜め方向も修理できるのか
コメントありがとうございます!ご返信遅くなってしまい申し訳ありません。
下記にて回答いたしますので、ご参考になればと思います。
・財宝カードが枯渇したら
→最後の財宝カードは引かれたら、直ちに捨て札の財宝カードをひとまとめにしてシャッフルします。
それが新たな山札として扱い、ゲームを続行します。
・探検家は斜め方向も修理できるのか
→探検家の能力で、移動アクション時に斜めに移動することができます。これは浸水時にも斜めに移動することが可能です。
それ以外(排水アクション)などは、斜めの選択はできません。
(修理と記載がありますが、ゲームで修理というアクション等はありません)
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