ミヒャエル・キースリング&ウォルフガング・クラマーは、数々の名作ボードゲームを生み出した、ボードゲームデザイナーの代表的なコンビです。
2人がタッグを組んで世に送り出した名作ボードゲームは数知れません。古いボードゲームもありますが、現代でも人気のあるゲームも多いです。
ボードゲームが好きな方で、彼らの生み出したボードゲームを遊んだことがないというプレイヤーは、決して多くはないと思います。
ミヒャエル・キースリング&ウォルフガング・クラマーが発表したボードゲームは、初心者から上級者まで楽しめるゲームが数多くあります。ぜひ、一度は遊んで欲しいボードゲームばかりです。
今回はそんなミヒャエル・キースリング&ウォルフガング・クラマーのボードゲームをご紹介します。
ミヒャエル・キースリングについて
ドイツのブレーメン出身のボードゲームデザイナーです。
単独でも多くの名作ゲームを生み出していますが、特にウォルフガング・クラマーとの共同でよくボードゲームの製作をしていました。数々の名作ボードゲームを生み出し、ボードゲーム界でその名を知らぬ人はいないのではないか、というほどです。
名前を知らなくても、何かしらミヒャエル・キースリングが関わったボードゲームで遊んだことのあるボードゲーマーは少ないのではないでしょうか。
ウォルフガング・クラマーについて
ウォルフガング・クラマーはドイツ・シュトゥットガルト出身のボードゲームデザイナーです。
元々は大企業の開発チームとして働いていました。その頃から趣味でゲームデザインはしていましたが、その後ドイツ初の専業ボードゲームデザイナーとなります。
これまで200以上のボードゲームをデザインしており、ボードゲームデザイナーでは語るに欠かせない人物といって間違いない巨匠です。
前項でも書きましたが、ミヒャエル・キースリングとはよく共同でゲーム製作に取り組んでいます。古いゲームが多いですが、今でも根強いファンが多いゲームが多いです。
ボードゲームを遊ぶなら外せないデザイナーであることは間違いありません。
ミヒャエル・キースリング単独のボードゲーム
・「アズール」
プレイ人数:2人〜4人
プレイ時間:約30分〜40分
対象年齢:8歳以上
「アズール」はミヒャエル・キースリングが単独で開発した中で、最もポピュラーな名作ボードゲームです。プレイヤーはタイル職人となり、誰よりも美しい壁を作ることがゲームの目的となります。
一見華やかなゲームに見えますが、タイルの奪い合いと押し付け合いのジレンマは非常に面白いです。相手に不要なタイルを押し付けるように計算して、効率よく自分のタイルを獲得するのはとても頭を使います。
また、ゲームの目的である壁の作成には、うまくタイルをつなげていかないと得点が伸びません。この選択でも頭を悩ませるはずです。
ルール自体は非常に簡単ですが、相手との駆け引きとジレンマが病みつきになるボードゲームです。また、派生作品として多くのバリエーションの「アズール」が発売されているので、「アズール」シリーズとして長く遊ぶこともできます。
まさに、ミヒャエル・キースリングの代表作と言っても過言ではないボードゲームといえるでしょう。「アズール」はルールが簡単なので、初心者でもすぐに遊ぶことができます。
ぜひ、「アズール」でミヒャエル・キースリングの作風を感じてみて下さい。
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・「雅(ミヤビ)」
プレイ人数:2人〜4人
プレイ時間:約45分
対象年齢:8歳以上
庭師になって庭園を作る和風なボードゲームです。
ゲーム内容はルールに則って、タイルをゲームボードに配置していき、得点を稼いでいくゲームになります。内容的には「アズール」と似ていますね。
しかし、「アズール」よりもルールが簡単なだけでなく、タイルを並べることに頭を悩ませるゲームになります。特にタイルを重ねて、高い位置に大きなタイルを設置するほど得点が高いです。「アズール」とは違って、立体的なところも面白い点ですね。
もちろん単純にタイルを重ねていけば良いだけでなく、制限やジレンマも含まれているので、そこはミヒャエル・キースリングらしいゲームデザインとなっています。
個人的には「アズール」よりもとっつきやすいゲームだと思います。カジュアルにミヒャエル・キースリングのゲームを楽しみたい方にオススメです。
・「おいてけオバケ」
プレイ人数 :2~5人
プレイ時間 :30分
対象年齢 :10才以上
「アズール」や「雅」のように、ミヒャエル・キースリングのボードゲームはタイルを使ったゲームが多いですが、この「おいてけオバケ」も例外ではありません。「おいてけオバケ」はサイコロとタイルを使った双六的なボードゲームになります。
プレイヤーは複数のコマを持ち、サイコロを振ってコマを進めていきます。コマはタイルの上を進んでいき、途中でお宝を手に入れなければなりません。お宝を手に入れれば手に入れるほど、止まることができるタイルは減っていきます。
どのタイルを獲得しつつ、早くコマをゴールに到着させるかの選択が非常に悩ましいゲームです。運だけでなく、ジレンマも楽しめます。
ルールも簡単なので、かなり遊びやすいボードゲームでしょう。このシンプルさと悩ましさがしっかり織り込まれているところがミヒャエル・キースリングのゲームらしさなのかもしれません。
ウォルフガング・クラマー単独のボードゲーム
・「ニムト」
プレイ人数:2人~10人
プレイ時間:約20分
対象年齢:8歳以上
ウォルフガング・クラマーのボードゲームで、まず最初に遊んだゲームは「ニムト」という方も多いのではないでしょうか。「ニムト」は20年以上前に発表されたゲームですが、今でもとても人気のあるボードゲームです。
ゲーム内容は至ってシンプル。プレイヤーは互いに数字が記載されたカードを10枚手札に持ち、任意の1枚のカードを裏向きで出します。そして「せーっの!」で一斉に表にして、小さい順に最もカードの数字に近くて、小さい数字の隣に並べていきます。
場のカードは5枚までしか並べられません。5枚以上になったらその段のカードは回収され、その合計の数が自分の失点になります。このように失点を抑えて、カードを出していくゲームです。
ルールが簡単でゲームサイズも非常にコンパクトなので、トランプと同じような感覚で遊ぶことができます。論理的な思考だけでなく、相手との駆け引きや運も重要なゲームです。
ゲーム的に非常にバランスが良く、完成度の高いゲームとなっています。ボードゲームの中のカードゲームでも代表格と言っても良いのがこの「ニムト」です。
ボードゲームが好きなら必ず遊んでおきたい作品でしょう。
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・「ヒューゴ オバケと鬼ごっこ」
プレイ人数:2人〜8人
プレイ時間:約30分
対象年齢:7歳以上
ウォルフガング・クラマーが発表した双六的なボードゲームです。単純にサイコロを振るだけではなく、オバケから追いかけられるといった楽しさもある双六ゲームになります。
デザイン的に子供向けかと思われますが、大人同士が遊んでも楽しいファミリー向けのボードゲームです。
プレイヤーはいくつかのコマを持ち、任意のコマをサイコロの出た目で進ませます。しかし、サイコロは普通のサイコロではなく、オバケのヒューゴの目が含まれたサイコロです。もし、ヒューゴの目が出たら、地下からオバケのヒューゴが追いかけてきます。
プレイヤーは、自分のコマをヒューゴに捕まらないように進めていかなければなりません。
そしてプレイヤーのコマは、各部屋に避難することができます。しかし、1つの部屋には1つのコマしか入れません。つまり、部屋に逃げるのは早いもの勝ちです。
そういった鬼ごっこ的な要素を含んだ双六ゲームなので、普通の双六とは違ってみんなでワイワイと遊ぶことができます。
ファミリー向けのゲームなので、子供と遊ぶにもオススメです。
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・「アンダーカバー」
プレイ人数:2-7人
プレイ時間:45分
対象年齢:8歳以上
1986年に発表されたドイツのイツ年間ゲーム大賞受賞作です。
ジャンル的には「人狼」のような、正体隠匿系のボードゲームになります。正体隠匿系には珍しい、双六の要素が組み合わさったボードゲームです。
プレイヤーは、最初に自分の役割となるエージェントが割り振られて、その正体は他のプレイヤーには秘密にしておきます。そして、サイコロを振ってコマを進めるのですが、この時自分のコマ以外のコマを動かしてもかまいません。マスには金庫があり、そこに止まると得点計算に入ります。そこで全部のコマが止まっていたマスによって、加点となります。
ゲームの最後には相手のコマの正体を当てる場面があり、ここで自分の正体がバレると減点となってしまうのです。そのため、自分のコマが他のプレイヤーにバレないようにコマを動かしつつ、得点を稼いでいくのがコツとなります。
ジレンマと推理が非常に面白いボードゲームです。
ミヒャエル キースリング&ウォルフガング クラマー共同製作したボードゲーム
・「アブルクセン」
プレイ人数:2人〜5人
プレイ時間:約20分
対象年齢:10歳以上
ミヒャエル・キースリングとウォルフガング・クラマー共同製作したボードゲームの中では、一番遊びやすく、入手しやすいボードゲームかと思います。カードゲームですが、簡単ながらも非常に戦略性が高いゲーム内容です。
トランプの大富豪みたいに、手札のカードを出していき手札の数を減らしていきます。面白いところは、「吹き飛ばし」というルールです。
これは、特定の条件で相手の出したカードを、奪えることができます。逆に奪わないこともでき、その場合は吹き飛ばされた相手が、そのカードを捨てて新たな手札を補充するか、そのまま回収するかを選びます。
実際に遊んでみないとピンとこないところではありますが、この吹き飛ばしが非常に悩ましく、ゲームを面白いものにしています。
状況によって、吹き飛ばされるのもアリなので、ゲーム展開が常に新鮮な感覚で遊べるでしょう。「アブルクセン」は、カードゲームの傑作と名高いゲームなので、ぜひ一度は手にとって遊ぶことをオススメします。
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・「ティカル」
プレイ人数:2人~4人
プレイ時間:60分~90分
対象年齢:10歳以上
1999年ドイツ年間ゲーム大賞にドイツゲーム大賞を受賞した名作ボードゲームになります。
独特のデザインで値段も中々値が張りますが、マニアな人にはたまらない作品でしょう。今でも根強いファンがいます。
ゲーム内容は、密林を探索して遺跡を発掘したり、財宝を獲得したりといった冒険ロマン的な内容です。
プレイヤーは10アクションポイントを使って、探索や発掘を行っていきます。アクションは隊員を移動させたり、キャンプを敷いたり、遺跡を発掘したりなど本当に冒険をしているかのようなゲーム内容です。
大型のボードゲームで、1人1人の手番が長いですが、どんどん未開の土地に遺跡が現れてくる楽しさや、毎回違ったゲーム展開と高い戦略性に病みつきになってしまうでしょう。
お金に余裕のある方は、ぜひ遊んでみて下さい。
・「エルグランデ」
プレイ人数:2人〜5人
プレイ時間:約90分
対象年齢:12歳以上
「エルグランデ」は、ミヒャエル・キースリング&ウォルフガング・クラマーによる大型ボードゲームです。巷では陣取りゲームの古典とも名高いゲームです。
こちらも入手は困難なボードゲームとなっています。ですが、個人的には一度は遊んでみたいと思うボードゲームの1つです。
ゲームの舞台はスペイン。スペインは9つの州に分かれていて、各州に騎士を派遣して自身の影響力を高めていくゲームとなります。
ゲームの流れは、アクションカードを1枚選びその効果を処理して、規定の数の騎士を送り込んでいくという意外とシンプルな構造になっています。もちろん他にも様々な要素があるので、非常に戦略性の高いゲーム内容です。ゲーム自体は運要素は少なく、かなり上級者向けのボードゲームではないかと思います。
ゲーム自体が手に入りにくいのと、大型ボードゲームなのでとっつきにくいところはあるかもしれません。ですが、「エルグランデ」は、ボードゲーマーなら一度はプレイしたくなる名作ボードゲームであることは疑いのない傑作です。
まとめ
如何でしたでしょうか。
ミヒャエル・キースリング&ウォルフガング・クラマーは単独でも共同制作でも、数多くの名作ボードゲームを生み出したデザイナーです。
ボードゲームの面白さを経験するには、この2人のゲームはとてもオススメです。また、ボードゲームに慣れた上級者でも、十分に楽しめるゲームがこの2人にはたくさんあります。
ぜひ、ミヒャエル・キースリング&ウォルフガング・クラマーのゲームを手にとって、遊んでみて下さい。