画像引用元→https://fr.wikipedia.org/wiki/Alan_R._Moon
アラン・R・ムーンは「チケット・トゥ・ライド」シリーズで有名なボードゲームデザイナーです。ボードゲーム経験が長い人は、ご存知の方が多いのではないかと思います。ボードゲーム業界でも有名デザイナーの1人と言っても過言ではないでしょう。
アラン・R・ムーンのゲームは旅をテーマにしたボードゲームが多いです。その壮大ながら遊びやすいゲームデザインは多くのボードゲーマーを虜にしています。
今回の記事ではそんなボードゲームデザイナー、アラン・R・ムーンのボードゲームについてご紹介します。
アラン・R・ムーンについて
アラン・R・ムーンはイギリス出身のアメリカのボードゲームデザイナーです。アメリカのデザイナーですが、アメリカのゲーム会社だけでなく、ドイツのゲーム会社からも自身のゲームを発表しています。
1990年には著者自身の会社である「White Wing」を立ち上げました。アラン・R・ムーンは、自身の会社を立ち上げてボードゲームを世に送り出し、ドイツ年間ゲーム大賞も受賞したことのある有名ボードゲームデザイナーなのです。
著者は旅をテーマにしたボードゲームが有名ですが、その他にもチキンレースゲームや経済をテーマにしたボードゲームもあります。その繊細かつ壮大なゲームデザインは好みが別れるところですが、根強いファンがいるのもまた事実です。デザインも素敵なので、ボードゲーム好きなら1度は遊んでおきたいデザイナーでしょう。
アラン・R・ムーンのゲームの特徴とは?
前項でも書きましたが、アラン・R・ムーンは旅をテーマにしたボードゲームが有名です。旅をテーマにしたゲームとなると、壮大で複雑なゲームを想像する方もいらっしゃるかと思いますが、実際は難しいルールはほとんどありません。壮大なテーマであるゲームですが、ボードゲーム初心者でも問題なく楽しめると思います。
ゲームの特徴としては、旅をする道を繋げていくようなゲームが多いです。道を繋げていき、自分の得点やお金を増やしたりしてハイスコアを競うイメージですね。
実際に遊んでみると、ガチガチにプレイヤー同士で戦うといったイメージはなく、和やかなゲームの雰囲気を楽しめると思います。しかし、一旦競技の目線で遊ぶと、なかなか侮れない濃厚なゲーム体験ができるのも、またアラン・R・ムーンのゲームの面白さです。家族で遊ぶのもよし、友達とワイワイ楽しむのもよし、ガチな人たちと真剣に戦うのもありなゲームが多くあります。多様な見方ができるゲームデザインが、アラン・R・ムーンのゲームの特徴と言ってもいいでしょう。
アラン・R・ムーンのボードゲーム代表作
それでは、アラン・R・ムーンの代表作であるボードゲームをご紹介していきます。ドイツ年間ゲーム大賞を受賞したゲームから紹介していきますね。
アラン・R・ムーンによる、ドイツ年間ゲーム大賞を受賞したボードゲーム
①「チケット・トゥ・ライド・アメリカ」
プレイ人数:2人〜5人
プレイ時間:30分〜60分
アラン・R・ムーンの代表作と言ったら、まず挙がるであろう名作ボードゲームです。多くの拡張セットも発売されており、「チケット・トゥ・ライド」シリーズとも言われています。「チケット・トゥ・ライド・アメリカ」は、チケット・トゥ・ライドのスタンダード版のようなものです。
目的地までの好きなルートを選んで電車コマを繋げていき、得られた時点を競い合うゲーム内容になっています。ゲームのルールは非常にわかりやすく、名作ボードゲーム「カタン」よりも遊びやすいと個人的には思いました。
チケット・トゥ・ライドシリーズはロンドン、ヨーロッパ、アジア、ドイツなど様々なものがあります。基本的なルールはどれも一緒ですが、例えばヨーロッパはアメリカの簡易版のようなものになっているのです。他にはロンドンは追加のルールがあったりなど、それぞれ違った趣を楽しむことができます。
同時に拡張セットも販売しているので、遊びの幅が非常に広いボードゲームシリーズです。名作ボードゲームである「カタン」や「ドミニオン」とひけをとらないほど、シリーズ化されています。つまり、それほど人気のあるボードゲームだということです。
個人的にはルールが「カタン」や「ドミニオン」より簡単なことから、より初心者向けのボードゲームなのではないかと思います。
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②「エルフェンランド」
プレイ人数:2人〜6人
プレイ時間:約60分
テレビゲームのRPGのような世界観である、ファンタジー世界を舞台に冒険するボードゲームです。プレイヤーはエルフとなり、世界の街を旅する壮大なゲームとなっています。
ゲームの目的は、誰よりも街を多く回ることです。街を回るには移動が必要になりますよね。しかし、エルフの世界では険しい山などもあります。そこでプレイヤーはドラゴンや馬車などを駆使して、適切な移動方法を選択して移動しなければなりません。
これにより、街に至る道をプレイヤーはよく考えなくてはならないのです。より効率的に道を移動していかなければならないのです。他にも妨害などがあり、ゲーム性も工夫が凝らされています。
「エルフェンランド」の魅力はゲーム内容もそうですが、何と言ってもデザインの素晴らしさにあるでしょう。「ファイナルファンタジー」などが好きな方はたまらないデザインなのではないでしょうか。
ただエルフの壮大な世界を冒険しているだけでも楽しめますし、戦略的に道を効率よく移動していくのもまた楽しく嵌ってしまいます。ガチガチで対戦するというよりは、ほのぼのとゲームを満喫することができるので、和やかなゲームをしたい人にはうってつけなのではないでしょうか。
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アラン・R・ムーンの有名ボードゲーム
①「インカの黄金」
プレイ人数:3人〜8人
プレイ時間:約20分〜40分
ボードゲーム漫画「放課後さいころ具楽部」でも紹介されていたボードゲームです。ブルーノ・フェデュッティというデザイナーと共同名義で発表しているボードゲームですが、ここでご紹介したいと思います。
ゲームのテーマは遺跡探検。プレイヤーは危険なモンスターやトラップのある遺跡の中から宝石を取るのが目的です。ゲームジャンル的にはチキンゲームに当たり、どのタイミングで遺跡から戻るかが重要となります。
主にプレイヤー同士の駆け引きと心理的読み合いが面白いゲームです。ちょっとアラン・R・ムーンっぽくないところもありますが、気楽に遊べるところと本気で遊べるという両面性が含まれているところは、健在だと個人的には思います。
大人数で遊ぶことができ、ルールも複雑ではないので、どんな人でも遊びやすいゲーム内容と言っていいでしょう。この辺の親切設計はアラン・R・ムーンっぽいかもしれませんね。
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②「エアライン・ヨーロッパ」
プレイ人数:2人〜5人
プレイ時間:約75分
表立っては注目されていないボードゲームかもしれませんが、個人的にはアラン・R・ムーンの隠れた名作の1つだと思っているボードゲームです。
「エアライン・ヨーロッパ」はアラン・R・ムーンが過去に手掛けたゲーム「ユニオンパシフィック」と「エアラインズ」を元にして製作されています。つまり、「エアライン・ヨーロッパ」は、アラン・R・ムーンのゲーム性が洗練され盛り込まれていると言ってもいいでしょう。
ゲームの内容は、「チケット・トゥ・ライド」シリーズや「エルフェンランド」のように道を繋げていく感じです。プレイヤーは、投資家になり複数ある会社に投資をし、空路を繋げていきます。将来性のある会社に投資をし、空路を開拓をし、得点を競い合うゲームです。
ただ道を繋げていくだけでなく、経済的な要素も振り込まれたゲームとなっています。複雑そうなゲームに聞こえるかもしれませんが、これまた他のアラン・R・ムーンのゲームと同様にルールは簡単。初心者でも無理なく遊ぶことができます。
「チケット・トゥ・ライド」シリーズや「エルフェンランド」を遊んだことのある方は、ぜひ1度は手にとって遊んでみてほしいゲームです。
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アラン・R・ムーンの現在では入手困難なゲーム
①「ブラック・スパイ」
画像引用元→https://banesto.nagoya/shopdetail/009001000115/
プレイ人数:3人〜6人
プレイ時間:約45分
昔のボードゲームで、今では入手困難なゲームとなっています。渋くてシンプルなデザインがかっこいいですよね。
ゲーム内容はトリックテイキングです。トリックテイキングとはカードゲームの一種になります。カードに強さの順序があり、独特のルールの上で競い合うようなゲームです。「スカルキング」や「5本のキュウリ」などが有名でしょうか。
様々なルール上でカードを集めていき、いずれかのプレイヤーが一定の得点を得るまで、一番得点が少ないプレイヤーが勝者です。ゲーム開始から最後まで気の抜けないゲーム体験ができます。
今では入手困難なゲームですが、個人的に機会があればぜひ遊んでみたいボードゲームの1つです。
②「ニューイングランド」
画像引用元→https://gioco.sytes.net/newengland.htm
プレイ人数:3人〜4人
プレイ時間:約60分〜90分
こちらもアラン・R・ムーンが製作したボードゲームで、今では入手困難となっているゲームです。プレイヤーはイギリスからアメリカに移住してきた清教徒となり、ニューイングランドを開拓するのがゲームの目的になります。
ゲームはマス目上ぼゲームボードで行われ、自分の領土を増やしていくのが勝利につながるのです。領土を増やすには、カードを購入しなければなりません。しかし、カードを購入するには、他のプレイヤーより先に購入しなければなりませんが、先に買うほど負担がかかります。また、どのように領土を広げていくかも重要なので、パズル的な要素もあるボードゲームです。
アラン・R・ムーンの作品にしては、かなりシビアなゲームで濃いゲーム体験ができると言われています。デザインも渋くて、見ていると手に取りたくなるような趣のあるデザインですね。
まとめ
如何でしたでしょうか。
アラン・R・ムーンのボードゲームはどれも遊びやすいものが多いので、どれでもとっつきやすいと思います。みんなで和やかに遊ぶのも良し、競技重視で本気で遊ぶのも良いでしょう。
どんな人でも楽しく遊ぶことができるゲーム。アラン・R・ムーン最大の魅力はそこにあるのかもしれません。ぜひ、そんな懐の広い著者のボードゲームを、一度は遊んでみて下さいね。