R-rivalsで扱うものはカードのみで、トランプよりカードの枚数が少ないです。しかし、それでも高度な読み合いで盛り上がるカードゲーム、R-rivalsのレビューをしていきます。そのシンプルさとゲーム性は何度も遊びたくなってしまうと思います。
基本情報
プレイ人数:2人
対象年齢:10歳以上
プレイ時間:5分~10分
ゲームデザイナー:カナイセイジ
イラスト:杉浦のぼる
R-rivalsはどんなゲーム?
先王の崩御以来、その王国は赤と青の王子を中心に後継者争いで混沌を極めていました。青の王子は静かな物腰に強い意志を秘めている人物。赤の王子は奔放だが、情熱溢れる人物。果たして、この国の後継者はどちらの王子でしょうか?ゲームは青の王子側と赤の王子側に分かれて争います。
ゲームの準備
青のカードと赤のカードを分け、それぞれがプレイヤーの手札となります。
カード一覧表と勝敗早見表が記載されてあるカードも各プレイヤー1枚ずつ持っておくと便利です。ゲームの準備はこれで終わりです。
ゲームの流れ
お互いが手札が見えないようにして、ゲームを始めます。
プレイヤーはお互いの手札から1枚ずつカードを伏せて場に出します。そして、同時に場に伏せたカードを公開します。これが1回の勝負となります。
カードには強さを表す数字と能力が記載されています。基本的には数字の大きいカードが勝利します。そして、カードの能力は必ず発動するものとなっています。
勝負で引き分けの場合は、次の勝負に持ち越しとなります。次の勝負で勝利したプレイヤーが、持ち越した勝負でも勝利を収めたものとして扱います。つまり1回の勝負で引き分け、2回目でプレイヤーAが勝利したら、プレイヤーAの2回分の勝利となります。複数持ち越しとなる場合もあります。
カードの能力
カードの能力はそれぞれのカードによって違います。
このカードの能力がこのゲームで最も重要となる鍵になるので、ゲームではよく考えて出すことが重要となります。
すべてのカードの能力を説明はできませんが、一部のカードの能力をみてみましょう。
例えば、強さが「3」の「暗殺者」はカードの強さが逆転し、自分より上の強さのカードに勝利することができます。しかし、この能力は一番強い王子には効かず、あるいは魔術師の能力にである、「相手の能力を打ち消す」という能力には負けてしまいます。
他のカードですと、強さで一番弱い「姫」カードは一番強い王子に勝利するだけでなく、ゲームそのものに勝利するという、一発逆転を狙える能力を持つカードもあります。
以上のことから単に強いカードを出していけばよい、というわけではないことが分かると思います。それがこのゲームのキモであり、面白いところです。
能力の処理の仕方が分からない場合は、カードの勝敗の早見表を参考にするとよいです。
ゲームの勝敗
ゲームの勝敗は先に4回勝負に買ったプレイヤーがゲームの勝者となります。どちらも4回勝つことができずに、手札を出し切ってしまった場合は、そのゲームは引き分けとなります。
オプションルールについて
上に記載されてあるルールがR-rivalsの基本的なルールなのですが、追加でオプションルールを自由に付け加えることもできます。ここではオプションルールの説明は省略致しますが、10種類以上のオプションルールがルールブックに記載されています。
オプションルールは、単体で付け加えるのもでき、いくつかの気に入ったルールを組み合わせることもできます。
基本ルールに慣れてきたらオプションルールを付け加えていき、ゲームをアレンジすることができます。それが、このゲームのもう1つの面白いところです。
感想:超シンプルだけど、読み合いが熱いゲーム!
R-rivalsはゲームで使用するカードの枚数は16枚という少なさにもかかわらず、非常に熱い読み合いが期待できるゲームです。
その理由は、ずばりカードの能力にあります。強さの数字が弱いカードでも相手の出したカードによっては強いカードに勝ったり、勝負を持ち越すということも可能にする能力があります。それらのカードと強いカードをどのタイミングで出すのかが、このゲームのポイントであり、ジレンマでもあります。
お互いのプレイヤーの持っているカードの種類は同じです。ですから、最初はどんなカードを出してくるかあまり分かりませんが、後半になるとプレイヤーのキープしているカードが相手に丸分かりとなります。そうなると、選択肢はおのずと少なくなり、熱い読み合いとなっていきます。そこがこのゲームのジレンマにもなるところです。
このゲームのポイントはどのカードがどんな能力を持っているのかを把握し、そしてどのカードには勝利でき、どのカードには敗北するのかをよく理解しておくことが重要です。
まとめ
このルールのシンプルさでここまで楽しめるというのは、すごいなぁと思います。出すカードが限られてくるので、パターン化しやすいと思いましたが、多くのオプションルールでその不安もありませんでした。非常によく考えられているゲームだと思います。