ウミガメ達が産卵のために島にやってきました。ウミガメたちはこの島の周辺を周りながら、他のウミガメより多くの卵をうむことが目的です。卵を生むためには産卵に適した浜を見つけなければなりません。他のウミガメに乗っかるなどして多くの卵を産みましょう。
基本情報
プレイ人数:2人〜7人
プレイ時間:約30分
対象年齢:7歳以上
ゲームデザイナー:アレックス・ランドルフ
「ウミガメの島」はどんなゲーム?
「ウミガメの島」はサイコロを使ったボードゲームです。ゲームはスゴロクのように進んでいきますので、ルールも簡単なところが魅力的ですね。
もちろんただのスゴロクゲームではありません。他のプレイヤーのコマに乗っかって、相手を利用しながらコマを大きく進めるなどの変わったルールがあります。それらのルールを駆使して、たまごをたくさん生んでいくのがこのゲームの肝です。
ちなみに本ゲーム「ウミガメの島」は、「冷たい料理の熱い戦い」というゲームのリメイク作となります。
ゲームの遊び方
ゲームの準備
・各プレイヤーは好きな色のウミガメコマを1個取り、ゲームボード上のイカダの上に設置。
・たまごカードをシャッフルし、ゲームボード上に7個の卵が描かれた場所にたまごカードの山札を置く。その後、たまごカード山札の上から4枚カードを引き、裏向きのままゲームから除外します。
・4枚のたまごカードを除外した後、残った山札の一番上のたまごカードを表向きにします。
・適当な方法でスタートプレイヤーを決め、その後は時計回りで手番が回ります。
*2人、3人で遊ぶ場合は、各プレイヤーが2色のウミガメコマを持ちます。自分のウミガメコマを動かす順番は自分で自由に決めても構いません。
ゲームの進行
手番プレイヤーは3個のサイコロを受け取ります。プレイヤーはサイコロを振って、ウミガメコマを移動させてき卵カードを手に入れることが目的です。
サイコロを振り、ウミガメコマを動かしカードを取得したら次のプレイヤーの出番となります。
サイコロを振る時の注意点
- サイコロは1個ずつ振る
- サイコロは最大3回振ることができます。
- 2つ目以降のサイコロは振らないでいることも可能。自分で何個まで振るか選択します。
- 2個以上のサイコロを振ってサイコロの目の合計が8以上の場合、出発点であるイカダに自分のウミガメコマを戻さなくてはなりません。つまりふり出しに戻ります。
サイコロの目によるウミガメコマの進み方
・振ったサイコロが1個の場合
出た目の通りにウミガメコマを反時計回り(数字順)に進めます。
・振ったサイコロが2個の場合
サイコロの目の合計が7以下なら、サイコロの目の合計の2倍ウミガメコマを動かせます。
例:1個目で出た目が「3」で、2個目の出目が「4」なら(3+4)×2で「14」マス進めるということです。
・振ったサイコロが3個の場合
サイコロの目の合計が7以下なら、サイコロの目の合計の3倍ウミガメコマを動かせます。
例:1個目のサイコロの出目「1」、2個目のサイコロは「3」3個目の出目も「3」の場合、(1+3+3)×3で「21」マス進めるということです。
ウミガメコマを動かす時の注意点
・他のウミガメコマがいるマスに止まった場合、その場所に元からいる他のウミガメコマの上に自分のコマを乗せます。(いかだではコマを重ねることはありません)
・他のウミガメコマがいるマスを自分のコマが通過する場合は、そのまま通過が可能です。
手番に自分のウミガメコマに他のコマが乗っている場合の注意点
・この時には、手番プレイヤーは通常通りにサイコロを1個振ります。ですが、2個目以降のサイコロを振る時、2個目以降のサイコロを振るか否かの選択権は一番上に乗っているコマのプレイヤーにあるのです。
・ダイスを振って、サイコロの目の合計が7以上でありコマを進める場合は、手番プレイヤーのウミガメコマが上に重なっているコマを乗せたまま進みます。3個以上コマが重なっている場合は、手番プレイヤーのコマから上のコマだけが移動。手番プレイヤーのコマより下のコマはその場から動けません。
たまごを生む場合
卵を生むタイミングは、自分のウミガメコマが「21」のマスの止まるか通過するかです。
「21」のマスに止まるか通過したら、たまごカードの山札の表になっているカードを受け取り、自分の前に裏向きにしておきましょう。たまごカードに描かれている卵の数が、勝利点となります。
その後は、たまごカードの山札の一番上のカードを再び表向きにしておきましょう。
*2個以上のウミガメコマが重なってたまごカードを受け取る場合、一番上のウミガメコマのプレイヤーのみがたまごカードを獲得することができます。それ以外のプレイヤーはたまごを獲得することはできません。
バリエーションルールについて
「ウミガメの島」にはバリエーションルールがあります。基本ルールが慣れてきたら、バリエーションルールを導入してみてはいかがでしょうか。戦術の幅が広まり、より楽しく遊ぶことができるでしょう。バリエーションルールは2種類あります。
バリエーションルール1(サイコロの代わりにカード)
・2個目のサイコロを振る代わりに、自分が獲得しているたまごカードを1枚使用することができます。そして使ったたまごカードに描かれているたまごの個数が、サイコロの目使用することが可能です。しかし、一回の手番にたまごカードは一度しか使用できません。
*1個目のサイコロにたまごカードを使用することは不可能。サイコロの目の合計が「8」以上になるように使用するのも不可能です。
*ウミガメコマが重なっている場合、カードを使うのは手番プレイヤーではなく一番上に乗っかっているコマのプレイヤーです。手番プレイヤーが1個目のサイコロを振り、2個目のサイコロを振る代わりに一番上に乗っかているプレイヤーは、自分のたまごカードを使用することができます。
使用したたまごカードは捨て札となり、ゲームから除外します。もちろん最後の得点計算時にも使用することはできません。
バリエーションルール2(クラシカ)
・サイコロを振る前に何個のサイコロを振るかを宣言し、宣言した個数と同じ数のサイコロを一気に振ります。その後に追加してサイコロを振ることはできません。
・「21」のマスにぴったりで止まった場合は、ボーナスとして通常とは別にもう1枚山札からたまごカードを受け取ることができます。つまり合計2枚のたまごカードを受け取れるということです。
*たまごカードが無くなっている状態で「21」のマスでぴったり止まった場合は、ゲームのはじめに取り除いた4枚のたまごカードの中から1枚をランダムで受け取りましょう。
・「21」のマスを通過したウミガメコマは、すべて一度イカダに戻り次の手番で再出発します。
ゲームの終了
最後のたまごカードが取られ、その後に「21」マスに止まるか通過したらゲームは終了です。最後の「21」マスを通過したプレイヤーは、ゲームボードに描かれているたまごの個数である7点が追加されます。
一番多くのたまごを得たプレイヤー、勝利点が一番多いプレイヤーが勝者です。
*同点の場合は、獲得したたまごカードの枚数が多いプレイヤーが勝者になります。
感想:一見穏やかなゲームに見えるが、エグいところもあるのが面白い
「ウミガメの島」は見た目的にも内容的にも穏やかなゲームに見えますよね。ですが、実際に遊んでみると結構えげつないシーンを目にすることが多いです。
「ウミガメの島」の面白さは「8」以上の出目を出すと振り出しになるのと、相手のコマに乗って運んでくれるところです。
「4」や「3」が出ると、つい欲張ってもう1個振ってサイコロの目の合計が「8」以上になってしまい、振り出しに戻ってしまうことが多く笑いが起こります。
特に面白いのが、相手のコマに乗っかるルールです。このルールでえげつないところは、上に乗ったプレイヤーは下のコマのサイコロを振る選択権も奪っているところ。こうなってしまうと相手を半分召使のように扱い、さらにはたまごカードも自分だけ手に入れることができるので、かなりえげつないシーンを見ることになります。
ちなみに、他のコマに乗っかる頻度が高くなるので、人数が多い方が面白いゲームだと思いはずです。
実際に相手に乗っかられて、たまごカードを取られると非常に悔しい思いをします。面白いことに、調子が良い時はたまごカードをバンバン取れるのですが、調子が悪いと全然取れない。なんてこともあり得ます。そのあたりも含めて、とても盛り上がるゲームですね。
戦略についてですが、「ウミガメの島」は全てが運任せというわけではありません。
例えば、次に取れるたまごカードが1点の時や6点のときがあります。その時は一気に進むのではなく、相手に進ませるように自分はサイコロを1だけ振るにとどめておき、点数の多いたまごカードを狙っていくというやり方もできます。
既存のルールに飽きてきたら、バリエーションルールもあります。獲得したたまごカードをサイコロの目として使うことができるなどがありますので、慣れてきたらバリエーションルールを導入してみるのも面白いですね。
とは言っても、サイコロの目によって決まるところが多いですので運要素が強いのは否めません。ですが、その分パーティや家族で盛り上がれるゲームだと思います。ルールも簡単なので子供と一緒に遊ぶのにもピッタリだと思います。
まとめ
「ウミガメの島」はサイコロを使ったスゴロクのようなゲームです。しかし、普通のスゴロクとは違い、相手のコマを利用したりすることができるなど、えげつないルールもあるボードゲームでした。
運要素が強いのは否めないのですが、それらのことを含めてもとても盛り上がれるゲームです。みんなでワイワイ楽しく遊んだり、小さな子どもと遊ぶにはうってつけのボードゲームではないでしょうか。