カードで手軽にジレンマゲームを体験できるボードゲーム、「コロレット」のレビューです。カラフルなカードを取ったり取られたりして、同じカードを集めて得点を競うゲームです。プレイヤー同士の駆け引きも面白いジレンマゲームです。
基本情報
プレイ人数:2人~5人
対象年齢:8歳以上
プレイ時間:約30分
ゲームデザイナー:ミヒャエル・シャハト
「コロレット」はどんなゲーム?
コロレットは同じ色のカードをたくさん集めることで得られる得点を競うゲームです。ポイントは4種類以上の色を集めたら、4種類目以降のカードは得点にならず、逆にマイナスになってしまうところです。できるだけ色の種類を少なくするところがこのゲームのミソです。
ゲームの手順
ゲームの準備
各プレイヤーは得点チャートカードを1枚ずつ手元に置きます。
得点チャートは表と裏でレートが違いますが、初めてコロレットを遊ぶ場合は茶色のチャートを使用することが推奨されています。カード右側の数字が得点で、左側はカードの枚数です。
次に3人~5人で遊ぶ場合には、中央にプレイヤーと同じ人数分の列カードを並べます。
そして各プレイヤーは、それぞれ別の色のカード1色分のカラーカードを1枚取り、自分の前に表にして置きます。
*3人で遊ぶ場合は、1色のカラーカードすべてをゲームから取り除きます。
最後に最終ラウンドカードを除き、他のカードすべてを山札にしてシャッフルします。その後、山札から15枚を上から取り、その上に最終ラウンドカードを置きます。そして、そのカードの束を山札の一番下に入れます。あとはその山札を中央に置くだけです。
つまり、山札の下から16番目が最終ラウンドカードとなっていることになります。
ゲームの手順
自分の手番になったら、以下の2つのアクションから1つを選ばなくてはいけません。
①山札からカードを1枚引いて、列カードの隣に置く。
②場の列カードを取って、そのラウンドから抜ける
①は山札からカードを1枚引き、引いたカードを確認後、いずれかの列カードの隣に表向きで置きます。1枚の列カードの隣には、最大3枚までのカードを置く事ができます。すでに3枚のカードが置かれている場合は、それ以上その列にカードを置くことはできません。
*すべての列カードにカードが3枚置かれている場合は①のアクションをとることができず、②のアクションをしなくてはなりません。
②は任意の列カードと、その隣に置かれているすべてのカードをすべて取ります。場から取ったカードはすべて自分の手元に置きます。
しかし、取ることができる列は最低でも1枚以上列カードの隣にカードが置かれているものだけです。
すべてのプレイヤーが列を1つずつとったら、そのラウンドは終了です。
列カードをすべて中央に戻して並べ、次のラウンドは最後に列を取ったプレイヤーからはじめます。
特殊カードについて
+2カード
+2カードは色に関係なく1枚ごとにプラス2点を得られることができます。+2カードが自分の手元にきたら、カラーカードとは分けて置いておきましょう。
ジョーカーカード
ジョーカーカードは自分の手元にきたら、ゲーム終了時にどの色のカードか決定するかをきめることができます。他のカラーカードとは別にお置いておきましょう。
ゴールデンジョーカー
ゴールデンジョーカーが手元にきたら、すぐに山札からカードを1枚引き、他のカラーカードと同様に自分の手元に置きます。その後ゴールデンジョーカーは自分の手元に置いておき、ゲーム終了時に普通のジョーカーと同様に任意の色として扱うことができます。
ゲームの終了
最終ラウンドカードが山札から引かれたら、そのカードは脇に置いておき、代わりのカードを1枚めくります。そのラウンド終了がゲームの終了となります。
そのラウンドが終了し、ゲームが終了したら得点チャート表を元に獲得した得点の計算を行います。ジョーカーカードとゴールデンジョーカーは、この時にどの色にするのかを決めます。
得点となるのは3種類までのカラーカードと+2点のみで、4種類目以降のカラーカードは得点チャート表に基づいて減点となります。また、同じカラーカードは6枚までが加点対象であり、7枚目以降同じカラーカードを集めても6枚分の得点にしかなりません。
例:茶色の得点チャートで以下の場合
緑カード6枚 赤カード4枚 青カード3枚 紫カード3枚 +2カード1枚 ジョーカー1枚
緑カードの点数→21点
赤カードの点数→15点(ジョーカーで赤カードが5枚となっている)
青カードの点数→6点
紫カードの点数→マイナス6点
+2カード→2点
合計 38点
以上のようになります。得点が一番多いプレイヤーが勝者です。
感想:欲しいカードが取れないジレンマが悩ましい!
コロレットは最終的に減点にならないようにできるだけカラーカードの種類を3枚までに抑えることが重要となります。しかし、これが中々に難しいです。カードが列に並んでいくと、自分にとって必要のないカードが必ず紛れ込むことがあります。どの列を取るのかは自分の持つカードとよく相談する必要があります。
また、カードを並べていくと、自分の欲しいカードと欲しくないカードが混ざったり、ジョーカーなどの貴重なカードは相手に取られてしまうことも多くあります。
あまり早くに決断して、カードを自分のものにしても獲得できるカードが少なくなってしまいます。しかし、あまりに待ちすぎると欲しいカードを逃してしまう場合も考えられます。
最初はなんとなくカードを置いたり取ったりしていけますが、中盤あたりからは相手の狙っているカードが分かりますので、列にカードを置く時もそのことに配慮する必要がでてきます。ゲームをしているうちに、狙ったカードが取られたり、不本意に相手に良いカードを渡してしまうこともあります。
選択の一つ一つが悩ましく感じられるジレンマ要素が強いゲームです。
まとめ
コロレットを実際に遊ぶと何から何まで悩ましいゲームであることがわかります。機運要素もありますが、それ以上にどの選択をするのかが本当に悩むことになり、そこがこのゲームの面白さだと思います。手軽にできるカードゲームですので、ぜひ遊んでみてください。