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ラクダのイカれたレース!ボードゲーム「キャメルアップ」レビュー

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世にも珍しい最高にイカれたラクダレースが開催されました。

プレイヤーのあなたはこのレースでどのラクダが勝つかを賭け、大金を手にするチャンスを手にしています。しかし、このレースは普通のレースではありません。お互いを乗せながら走る不思議なラクダもいれば、レースを逆走するラクダもいます。

そんなカオスなレースであなたは見事優勝するラクダを当てることができるでしょうか。さぁ、最高にイカれたらくだのレースの始まりです。

基本情報

プレイ人数:2人〜8人

プレイ時間:約30分

対象年齢:8歳以上

ゲームデザイナー:シュテフェン・ボーゲン

「キャメルアップ」はどんなゲーム?

「キャメルアップ」はラクダのレースを題材にした賭けのゲームです。

賭けのゲームなので運要素が強いゲームですが、非常に完成度が高く盛り上がるボードゲームに仕上がっています。レースで賭けをするという内容のボードゲームは他には中々見られないのではないでしょうか。

本作は2014年ドイツ年間ゲームで見事大賞を勝ち取った傑作ゲームです。多くの人を唸らせたゲーム内容はきっと多くの人を魅了するでしょう。

(本記事ではリニューアルした2019年版をご紹介します)

ゲームの遊び方

ゲームの準備

  • 各4枚ずつある5色の投票チケットを色ごとに分けます。その後、各色のチケット4枚を表向きで、カード左の数字が低い順番に並べてください。(「2」2枚が一番下で、その次に「3」ときて、一番上が「5」になります。)
  • ピラミッドチケット5枚を山にして、ゲームボードのピラミッドスペースに置く。
  • エジプトボンドコインを種類ごとに分け、ゲームボードの脇にまとめておく。まとめたコインの置き場は、銀行としてください。
  • 各プレイヤーは銀行から3エジプトポンドずつ受け取って下さい。
  • 各プレイヤーは最終予想カードに描かれている人物から1人を選び、5枚の最終予想カードと観客タイルを受け取ります。
  • 適当な方法でスタートプレイヤーを決める。

以上が基本的なゲームの準備です。

ちなみに6人以上でゲームを遊ぶ場合、自分が選んだ人物が描かれた協力カードを準備します。これは、利用可能の面を表にして、残りの協力カードはゲームから除いておいて下さい。

ラクダの準備

次にレースで使用するラクダを用意しましょう。ラクダは「競争ラクダ」と「イカれたラクダ」の2種類がゲームで登場します。

「競争ラクダ」の準備

競争ラクダは全部で5個あります。

まずは競争ダイス5個を同時に振って下さい。その後、対応するダイスの目に応じた競争トラックに各競争ラクダを設置します。

全てのラクダをトラックに振り分けたら、最後に任意の順番で、同じトラックスペースにいるラクダを任意の順番で積み重ねて下さい。

以上の手順を終わらせたら、使用したサイコロ全てをピラミッドの中に入れましょう。

例:緑の競争ラクダのダイスの目は「2」でした。緑のラクダは「2」のトラックに設置します。そして赤のラクダも「2」のダイスが出た場合、緑のラクダと同じところに置き、最後にどちらかを上に重ねて終了です。

「イカれたラクダの準備」

イカれたラクダも同じように、同じ色の灰色のダイスを振ります。出た目に対応するスペースに黒か白のラクダを設置しましょう。

*この時、イカれたラクダは競争ラクダとは反対の向きで設置して下さい。

出目に対応するスペースの数字は以下の通りです。

  • 出目「1」→スペース16
  • 出目「2」→スペース15
  • 出目「3」→スペース14

その後、灰色のダイスをもう一度振って、同じように2個目のイカれたラクダを設置して下さい。この場合で、ラクダが同じスペースになった場合、最初のラクダの上に2個目のラクダに置きます。

以上の手順が終了したら、他の色のダイスと一緒に灰色のダイスもピラミッドの中にいれてください。

これで全ての準備は終了です。

ゲームの流れ

スタートプレイヤーとなったプレイヤーから手番開始です。手番が終了したら、時計回り順に次のプレイヤーの手番となります。

手番時は4つのアクションの中から1つを選んで実行しなければなりません。それでは、4つのアクションについて順番に解説しますね。

①投票チケットを1枚受け取る

このアクションではゲームボード上にある投票チケットの山を1つ選び、その山の一番上のカードを手にすることができます。

このアクションによって、プレイヤーはその色のラクダにレースの勝利を賭けることができるのです。投票チケットは何枚でも持つことが可能です。

②観客タイルを置く

プレイヤーは、自分の観客タイルを空いているレーストラックスペースに置くことができます。すでに他の観客タイルが置かれている箇所に隣接しているスペースには、設置することができません。そして「1」のスペースにも置くことは不可能です。

*すでに自分の観客タイルをゲームボード上に置いている場合は、このアクションで自分の観客タイルを他のスペースに移動させることができます。

観客タイルを置く(移動させる)時、プレイヤーは「応援面」と「ブーイング面」どちらかを選んで設置します。これは、ラクダが止まった時にラクダの移動に影響を及ぼすのです。

(詳細は③の「ピラミッドチケットを1枚取る」で解説します。)

③ピラミッドチケットを1枚取る

プレイヤーはゲームボード上にある山からピラミッドチケットを1枚取って手元に置きます。

その後はピラミッドからダイスを1個を出し、出た目に等しいスペース数だけ進めます。競争ラクダのダイスの場合は、対応する色のラクダコマを時計回りに進めて下さい。

この時灰色のダイスが出た場合は、以下の通りにイカれたラクダを競争ラクダとは反対に移動させましょう。各ラクダは常に同じ向きで進みます。

  • 出目が白い場合、白いラクダを動かす
  • 出目が黒い場合、黒いラクダを動かす

*もし、どちらかのイカれたラクダが競争ラクダ、を乗せている場合、プレイヤーは出目の色に関係なく、競争ラクダを乗せているイカれたラクダを移動させなければなりません。

また、もう1個のイカれたラクダを真上に(競争ラクダを挟んでいない)乗せている場合、プレイヤーは上に乗っているラクダを移動させて下さい。

適切にラクダを移動させた後、プレイヤーは使用したダイスをレーストラックの中央に置きます。これですでに出だダイスの種類をプレイヤーは把握することができるのです。

最後ですが、獲得したピラミッドチケットは手元に残しておいて下さい。

ラクダの重なりについて

同じスペースにいるラクダは常に、1つの重なりとなります。その重なりの中にいるラクダを移動させる時、対象となるラクダの上に乗っているラクダも一緒に移動させて下さい。下にいるラクダはそのままスペースに残ります。

余談ですが、イカれたラクダは競争ラクダを乗せて逆走する可能性があります。つまり、イカれたラクダはレースの行く末を未知数なものにするのです。

観客タイルについて

②の「観客タイルを置く」で置いたスペースで重なったラクダが移動を終えた場合、そのタイルの所有していたプレイヤーはすぐさま1エジプトポンドを得て下さい。

その観客タイルが「応援」か「ブーイング」によって、その重なったラクダはすぐに前か後ろに1スペース移動します。

  • 「応援面」→1スペース進める。
  • 「ブーイング面」→1スペース後退させる。

*後退させたスペースに他の重なったラクダがある場合、後退した重なったラクダを、そのスペースにいたラクダの下に置いて下さい。

④レース全体の勝者と敗者への投票

このアクションでは、プレイヤーはレース全体の勝者か敗者に投票することが可能です。

これはゲーム終了時にどの競争ラクダが一番先頭にいたか。または、最後尾にいるかを秘密裏に賭けることになります。

プレイヤーは自分の最終予想カードのうち、1枚をを他のプレイヤーにバレないように選び、レース全体の勝者の投票スペース、或いは敗者の投票スペースに裏向きで置きます。

*選んだ投票スペースの他のカードがすでに置かれている場合、それらのカードの上に自分のカードを裏向きで置きます。

また、一旦置いたカードはそのスペースに残したままで移動はできません。しかし、手札に最終予想カードが残っている限りは、最終予想カードを1枚置くことができます。

レグの終了

レグとは1つの区間を意味し、このゲームではダイスが5個ピラミッドから出た時に、現在のレグは終了となります。

誰かが最後のピラミッドチケットを取り、その時のラクダの移動が終了したら、次のプレイヤーの手番の前にレースの得点計算を行います。

最初にスタートプレイヤーマーカーを、最後の手番だったプレイヤーの左隣のプレイヤーに渡してください。

その後、どの競争ラクダが1位かを確認します。(重なっている場合は一番上のラクダが1位です。)イカれたラクダは順位には関係しません。

ここで手元にある投票チケットによって、エジプトコインの獲得数が決まります。規定獲得数は以下の通りです。ちなみに、所持コインはマイナスにはなりません。

  • 1位の競争ラクダ → 投票チケット1枚ごとに、チケットに描かれている一番大きな数字の数だけエジプトコインを受け取ります。
  • 2位の競争ラクダ → チケット1枚ごとに1エジプトコインを得ます。
  • 3位以下の競争ラクダ → チケット1枚ごとにプレイヤーは、1エジプトコインを失います。

最後に自分の手元にあるピラミッドチケット1枚につき、プレイヤーは追加で1エジプトコインを得ることができます。

得点計算終了後

得点計算が終了したら以下の通りにして、新たなレグを再開して下さい。

  1. 全ての投票チケットを、ゲームの準備の時した順番で山に戻します。
  2. レーストラックから全ての観客タイルを取り除き、所有者の手元に戻す。
  3. ボード上に置いたダイス全てをピラミッドの中に戻す。

以上の手順を終えたら、次にスタートプレイヤーマーカーをもっているプレイヤーから新たなレグを開始します。

ゲームの終了

先頭の重なったラクダの1つがゴールラインを通過した時、ゲームはすぐに終了です。イカれたラクダが反対向きでゴールラインを追加した場合でも終了になります。

ここで最後のレグで得点計算を行って下さい。

その後、レース全体の勝者と敗者の賭けの結果が発表されます。これが最後の得点獲得のチャンスです。最後の結果は以下の通りで処理していって下さい。

  1. 裏向きに置いた最終予想カードの山を山のまま表向きにする。
  2. 表向きのまま順番にカードを確認していく。
  3. 勝利しているラクダを示すカードを最初に置いたプレイヤーは8エジプトコイン獲得です。
  4. 勝利したラクダを示している2枚目のカードを置いたプレイヤーは、5エジプトコインを得ることができます。3番目は3エジプトコイン、4番目は2エジプトコイン。それ以降は全員1エジプトコインをもらって下さい。
  5. 勝ったラクダ以外のラクダが示されているカードの所有者は、1エジプトコインを銀行に返してください。

以上となります。

つまり、勝ったラクダのカードだけが加点の対象となり、2枚目以降は獲得できる得点は減っていくのです。それ以外は減点となります。

レース全体の勝者の投票の確認が終了したら、敗者の投票も同様の手順で確認して下さい。敗者の場合は最後尾にいるラクダを示しているカードが加点対象になります。

以上の確認が全て終了したら、全プレイヤーは所持している金額の合計を確認します。この時点で一番多くの所持金を手にしているプレイヤーが、最終的なゲームの勝利者となります。

6人以上で遊ぶ場合

6人以上で遊ぶ場合、手番のアクションに5つ目のアクションが追加されます。

⑤投票協力関係を結ぶ

手番プレイヤーは、自分同様に協力カードの「利用可能」の面を表向きにしている他のプレイヤーを1人選びます。

そのプレイヤーの協力カードを取って、「協力」の面を表向きにして自分の手元に置いて下さい。

その後、自分の協力カードを表向きのまま相手に渡します。相手プレイヤーは受け取りを拒否することはできません。こうすることで、現在のレグの間はそのプレイヤー間は投票協力者となります。

各レグ終了の得点計算時、投票協力者がいるプレイヤーは、自分の協力者のチケットを1枚選びます。そしてそのチケットの利益を自分の利益に加えることが可能となるのです。

しかし、これは義務ではありません。つまり、マイナスになった場合、無理に支払う必要はないということになります。

レグの得点計算が終了した後、全ての協力カードを所有者の手元に戻し、「利用可能」の面を表向きにして下さい。

感想:最後まで何が起こるか分からないドキドキのレース!

「キャメルアップ」はレースの賭け事のようなボードゲームです。運要素が強く競馬に近いボードゲームなので、非常に盛り上がります。

コンポーネントもとても素敵で、ピラミッドの作りやゲームボードの作りはかなりの気合を感じました。これだけでも十分に魅力的ですね。

レースの序盤は当然ながらレースの行く先が全く見えないので、ここでラクダに投票するのはいささか勇気がいる行為です。ですが、ゲームが進んでもイカれたラクダで一気にラクダの順位が変動する可能性もあります。そのため、本当に最後まで何が起こるか分からないので、ハラハラすることは間違いないでしょう。

とは言っても毎回大博打みたいになるわけではなく、レグの終了を見越して、地道に稼ぐこともこのゲームでは重要だと思います。

最終予想みたいに大きく賭ければ勝利の可能性も大きくなりますが、同時に大損する可能性もあるのです。劣勢の状況だったら最終予想に賭けるという手もありですが、堅実にいきたいならレグの終了で地道に稼ぐのもありでしょう。

レグはサイコロが全て振られたら終了なので、参加人数次第ではあっという間にレグが終了しています。レグの終わりを見極めるには、他のプレイヤーがどのような選択肢を選ぶのかは非常に重要です。人数次第ではあっという間にレグが終了し、下手したら投票する間もなく終わってしまうなんてこともあります。得られる得点も大きく変わってくるでしょう。

以上の理由から、運よりも実は投票のタイミングの方が重要なのかなと思いました。

とは言っても、ゲーム内容はあくまでレースの賭け。どれだけ考えても大逆転が起こる場合もありますし、起こらない場合があります。あまり深く考えなくても、気軽に楽しむことができるゲームなので、友達や子供と遊ぶにはうってつけのボードゲームなのではないかと思います。

まとめ

「キャメルアップ」は運要素の強いレースを題材にしたボードゲームでした。

緻密な戦略を求めたい人になどにとっては、ちょっと物足りないかもしれませんが、誰でも気軽に楽しむことができ、盛り上がることができるボードゲームです。

コンポーネントも派手で工夫が凝らしてあって、見ているだけでも楽しいでしょう。初めてボードゲームを遊ぶ方や、みんなでワイワイ楽しく遊びたいという人にはうってつけのボードゲームです。

ぜひ手にとって「キャメルアップ」を遊んでみてくださいね。

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