業(カルマ)を溜めれば、神も堕ちる。
これは墜ちた神々が繰り広げる物語です。
墜ちた神々は他の神よりも善行を積み、天界へ戻らなくてはなりません。
プレイヤーであるあなたは墜ちた神々の1つとして、再び天界に返り咲くために、様々な義務を果たさなくてはなりません。
基本情報
プレイ人数:2人〜6人
プレイ時間:約20分
対象年齢:10歳以上
ゲームデザイナー:カナイセイジ
イラスト:緒方剛志
ストーリー協力:イシイジロウ
「Gods’ Gambit G ―ゴッズギャンビットG―はどんなゲーム?」
「Gods’ Gambit G ―ゴッズギャンビットG―」は、おそらく誰でも馴染みやすいカードゲームだと思います。なぜなら、基本的なルールは世界的に有名なカードゲーム「UNO」と同じだからです。
しかし、UNOそのものというわけではありません。基本的な流れはUNOですが、それに加えて、能力カードを使用するたび減点となったり、能力そのものを防御できるといったようなルールがあります。
基本的には、馴染み深いUNOの流れですが、そこから様々な工夫が凝らされて違ったゲームとなっているのが、「Gods’ Gambit G ―ゴッズギャンビットG―」です。
ゲームの遊び方
ゲームの準備
- プレイカード104枚をシャッフルして裏向きにして山札として中央に置く。
- 山札から7枚ずつ各プレイヤーにカードを裏向きで手札として配布する。
- 山札からカードを1枚めくり公開する。これを「場札」と呼ぶ。
- 得点トークンをまとめて脇などに置いておく。
- 適当な方法でスタートプレイヤーを決める。
準備時の注意点
- 配布された手札に「喇叭(ラッパ)吹き」があった場合、それを公開して除外します。
- 最初の場札が「喇叭吹き」だった場合、それを除外して新しい場札を山札から引きます。
- 最初の場札が「ワイルドカード」だった場合、スタートプレイヤーが色を指定します。
- スタートプレイヤーが最初の手番を行う前に「喇叭吹き」が4枚揃ってしまった場合、そのラウンドは無効にして、まt新しく山札を作り直して再開して下さい。
以上でゲームの準備は終了となります。
ゲームの手順
このゲームはラウンドで区切られていて、1ゲームで3ラウンドで構成されています。
また、ゲームはスタートプレイヤーから順番で時計回り順に進行していきます。
まず手番となったプレイヤーは以下の2つの行動から1つを選択して下さい。必ず1つを選択して、手番そのものをパスをすることはできません。
- 「カードを1枚出す」
- 「カードを1枚引く(カードを1枚引く)」
たったこれだけです。
次からはカードの出し方について解説します。
1.「カードを1枚出す」
このアクションでは読んで字の如く、手札にあるカードを1枚出します。
場に出せるカードは「現在の場札と同じ数字」或いは、「現在の場札と同じ色」のカードです。しかし、場に出す場所は以下の2通りがあります。
A.「カードの場札の上に出す」
B.「カルマ置き場に出す(カードの能力を使う)」
以上となります。これもまた別々で詳しく解説していきますね。
A.「カードの場札の上に出す」
単純に手札から出すカードを場札の上に置いて下さい。
これにより場札のカードが上書きされることになります。(この時出されたカードが場札となる)
B.「カルマ置き場に出す(カードの能力を使う)」
「カルマ置き場」とは自分の手元にあるスペースのことを言います。ここにカードを出すと、そのカードの能力を使用することが可能です。カードの能力はそれぞれのカードに書かれているので、そちらを参考にして下さいね。
能力を使用したら、能力の処理後に自分のカルマ置き場に残しておいて下さい。
こうしてカルマ置き場に残ったカードを「カルマ」と呼びます。
カルマはゲーム終了時に減点対象となります。よって、カード能力の使用はよく考えて行って下さい。
2.カードを1枚引く(1枚出す)
山札からカードを1枚引きます。引いた後、出せるカードがある場合は、上記の「カードを1枚出す」のルールに則って、カードを1枚出すことが可能です。
ちなみに、手札に出せるカードがあっても、出さなくても問題ありません。
以上2つ手順のうち、どちらか1つを終了させたら、そのプレイヤーの手番は終了です。このように手番を行っていき、ラウンドの終了条件を満たすまで手番を回して下さい。
特殊カードの処理について
このゲームには特殊カードが何枚かあります。処理の仕方が特別なのでここで記載しておきますね。
・ワイルドカード
プレイカードの左上のアイコンが4色で塗り分けられているカードです。このカードは場札のカードの色がなんであれ、出すことが可能です。
これらのカードを場札に出した場合、出したプレイヤーは現在の場札の色を1つ任意に指定して下さい。それが現在の場札の色となります。
・「防御能力」について
カードの中に「防御」と記載されているものがあります。
「防御」とは、自分が他のプレイヤーから何かしらの能力の対象となった時に、手番を無視してカルマ置き場にカードを出して、その能力を使用することが可能です。
しかし、通常に場札にカードを出す時と同じく、防御でカードの能力を使用する場合は、使用するカードが場札に出す条件と合致していなければなりません。
例えば、他のプレイヤーの能力に対して、黒の9で防御しようとする場合は、場札のカードが黒か9のカードでなければ使用できません。
このようにして使用されたカードは、プレイヤーのカルマ置き場に置かれて、カルマとなります。
・その他のルール
「能力の不使用」
能力の使用の時、使用しないことを選んでも構いません。
例えば、「司祭」のカード能力は、自分のカルマ2枚を場札に出せますが、1枚のみ出してもOKですし、1枚も出さなくても問題ありません。
「能力の使用」とカルマ
能力を使用したカードは、能力を処理するまでは「カルマ」とはなりません。
例えば、僧侶のカード能力は自分のカルマを1枚場札に出すですが、まだ僧侶カードは能力を処理していないので、カルマではありません。よって僧侶の能力で、現在能力を使用している僧侶カード自身を場札に出すのは不可能ー。ということになります。
ラウンドの終了
ラウンドは以下の2つ条件のうち、どちらかが満たされた場合に、即座に終了となり得点計算に入ります。
- いずれかのプレイヤーの手札がなくなった
- 「喇叭吹き」が4枚公開された
注意点
・最後に出すカードの出し方は、「場札に出す」でも「カルマ置き場に出す」、どちらでもOKです。カルマ置き場に出した場合は、その能力の処理を終了させて下さい。しかし、その能力は防御することはできません。
・防御能力によって最後のカードを出してもOKです。その場合、その防御能力を処理して終了となります。
・カードを引く能力を処理している途中で、4枚目の喇叭吹きが公開された場合は、処理中である能力を全て処理してから、終了となります。もし山札が途中で無くなった場合は、そこで終了で構いません。
得点計算
ラウンドの終了時に、各プレイヤーは減点となるペナルティを計算します。
最初に手札をなくしたプレイヤーは、ペナルティはありません。従って、減点は0です。
減点となる対象は以下の通りです。
- 残った手札
- カルマ置き場にあるカード
マイナス点はカードの左上に記載されている数字がマイナス点となります。
20なら20点マイナスで、7なら7点分マイナスとなります。
以上の方法で全てのカードを合計したマイナス点が、総合マイナス点です。ペナルティを受けたプレイヤーは、ペナルティ分の点数トークンを受け取って下さい。
また、受け取ったトークンは他のプレイヤーには見えないように持っておきましょう。
次のラウンドの準備
ペナルティの計算が終了したら、次のラウンドの準備をして下さい。
全てのカードを回収してよくシャッフルし、新しい山札を作ります。そして各プレイヤーに7枚ずつ手札を配布し、次のラウンドをスタートさせて下さい。
次のラウンドのスタートプレイヤーは、手札を最初になくしたプレイヤーか4枚めの喇叭吹きを引いたプレイヤーの左隣の人からスタートして下さい。
ゲームの終了
第3ラウンドのペナルティ計算が終了したらゲームは終了となります。
最もペナルティの少なかったプレイヤーが勝者です。
選択ルールについて
このゲームには選択ルールがあります。ゲームに慣れてきた方は、ぜひこちらの選択ルールを導入して遊んでみて下さい。
各プレイヤーは100点、或いは200点の持ち点を持ちます。
ペナルティの減点はそこから引いていくのです。いずれかのプレイヤーの持ち点が0点になった時、自分の持ち点が一番多いプレイヤーが勝者となります。
感想:遊びやすく工夫に富んだボードゲーム
実際にプレイしたところ、「Gods’ Gambit G ―ゴッズギャンビットG―」はとても遊びやすいゲームだなと思いました。
第一にゲームの大きな流れが、ほとんどの人が遊んだことのあるUNOとほぼ同じだということです。このおかげで、ボードゲームが初めての人でも非常に遊びやすく、ルールの導入が容易だと思います。
肝心のゲーム内容としては、単純なUNOのマネではもちろんありません。UNOのように上がるための制約が少ないためか、手札がそれなりに揃っていると一気に上がることができます。油断してるとあっという間に終わってしまうことも少なくありません。想像していたよりも多くの戦術があって面白いです。
個人的に一番面白いと思ったのは、能力防御です。実際に体験してみると読み合いもあって、マジック・ザ・ギャザリングのようなTCGに近い面白さも体験できます。思うように相手に効果を使用できないというのは、良い要素だと思いました。
UNOのように一発で勝負が決まるわけでなく、後から挽回することもあります。反対に減点が大きすぎて逆転されることもあるので、勝負の行方が最後までわかりません。そのハラハラ感もこのゲームの大きな魅力だと思います。
ちなみにですが、このゲームのシナリオは「新サクラ大戦」や「428〜閉鎖された渋谷〜」を監修したイシイジロウさんです。なにげに豪華なスタッフで構成されています。ファンの方にはちょっと嬉しい要素ですね。
まとめ
「Gods’ Gambit G ―ゴッズギャンビットG―」はUNOと似たようなゲームの流れながら、様々な工夫が凝らされた意欲的なボードゲームでした。
UNOをやったことがある人なら、非常に遊びやすく、ルールも理解しやすいと思います。
気軽にボードゲームを遊びたい方やUNOが好きな方は、ぜひ「Gods’ Gambit G ―ゴッズギャンビットG―」を遊んでみては如何でしょうか。