ある小さな村では人狼の脅威にさらされていました。人狼とはオオカミ男のことです。人狼は毎晩村の人たちを襲い、村の生き残りは数人となってしまいました。
プレイヤーは人狼と村人に分かれ、誰が人狼なのかを討論していきます。見事人狼を見つけたら村人の勝ち。人狼の正体が分からなければ、村は人狼により滅んでしまうでしょう。
残った数人の中から人狼を見つけ出し、村に平和を取り戻して下さい。
基本情報
プレイ人数:3人〜7人
プレイ時間:約10分
対象年齢:10歳以上
ゲームデザイナー:奥井晶久
「ワンナイト人狼」はどんなゲーム?
人狼はボードゲームの中でも、とても人気があるゲームジャンルの1つです。テレビでもやっていたことから、ボードゲームに詳しくない方でも一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
人狼では、プレイヤーは村人や人狼になって、誰が人狼なのかを討論します。人狼のプレイヤーは正体がばれないように嘘をつく。反対に村人は、誰が人狼かを推理しなくてはなりません。
そもそも人狼は最低8人は必要と言われており、プレイ時間も1時間はかかるという大掛かりなゲームでした。しかしこの「ワンナイト人狼」は、そんな大掛かりな人狼をコンパクトにまとめて、遊びやすくアレンジされたゲームになっています。
ゲームの遊び方
ゲームの準備
- プレイヤー人数にに合わせて、役職カードを準備する。
- プレイヤーの中でゲームの進行役となるマスターとなる人を選ぶ。
- 使用するカードをシャッフルして裏向きに中央に設置、各プレイヤーは裏向きのままカードを1枚ずつ取ります。他の人にバレないように取ったカードの中身を確認しましょう。
- 選ばれなかったカードは、中央にまとめて裏向きのまま置いておきます。
- 必要であれば、マスターはカードの種類について説明して下さい。
以上で、ゲームの準備は終了です。
*ゲームに参加するプレイヤー人数によって、使用するカードの枚数は変わってきます。基本的にどんなカードを入れても問題ありませんが、人狼2枚と占い師、怪盗を入れることをオススメします。
ゲームの流れ
ゲームは夜の時間と昼の時間で分かれています。マスターであるプレイヤーは、ゲームの進行役として、夜の時間と昼の時間が来たことをゲームの参加者に伝えてください。
夜の時間
マスターが「夜になりました」と言ったら、ゲームのスタートです。
全てのプレイヤーは、目をつぶり朝の時間になるまで待つことになります。
夜の時間では、カードの役職ごとに決められた順番で行動していきましょう。行動の順番は、以下の順番の通りです。マスターは自分の正体がバレないように、「次は人狼の人のターンです」といった感じで、声を出してゲームの進行を促して下さい。
- 占い師
- 人狼
- 怪盗
以上の流れを目を瞑りながら進行していきます。次からは、順番に行動することになるカードの役職について説明しますね。
役職ごとの行動
①占い師
占い師のターンになったら、占い師のカードを手にしているプレイヤーは、以下の2つの選択のうち1つを実行することができます。
A.他のプレイヤーのカードを1枚覗き見る
B.最初にプレイヤーに選ばれなかったカード、つまり中央に置かれたカード2枚を覗き見る
②人狼
人狼のターンになったら、人狼のカードを持つプレイヤーは目を開きます。人狼が2人いる場合もありますので、その場合は人狼同士でアイコンタクトをとりましょう。
③怪盗
怪盗のターンになったら、怪盗のカードを持つプレイヤーは、目を開きます。
そして自分のカードと他のプレイヤーのカード1枚を交換することが可能です。
交換は任意であり、交換してもしなくても構いません。また、人狼と交換した場合は、交換後に人狼のカードを持っているプレイヤーは、人狼となります。また、最初に人狼を持っていて交換で別のカードになっていた場合、そのプレイヤーは人狼ではなく、人間になるのです。
昼の時間
夜の時間が終了したら、夜明けとなります。マスターは夜が明けたことをプレイヤーに告げ、参加者は全員目を開けましょう。その後は誰が人狼かを決める議論のスタートです。
議論について
マスターの議論開始の合図で議論のスタートです。誰が人狼であるかを議論しましょう。議論の時間は自由にプレイヤー間で決めてよいですが、基本的には5分〜10分を目安にしてみて下さい。
議論は人狼と人間混ざって全員で展開されます。当然ながら、人狼であるプレイヤーは自身が人狼であることをバレないように議論に参加して下さい。人狼のプレイヤーは議論中に嘘をついたり、他のプレイヤーが人狼であることをほのめかしたりして、正体をバレないようにしましょう。
人間であるプレイヤーは、占い師や怪盗の結果などを元に誰が人狼であるかを議論します。時間内に最終投票で、人狼と思われるプレイヤーに票が集まるよう話をつけましょう。
裁判の時
議論が終了したら、いよいよ人狼の裁判の時です。
「いっせーのっせ」で、全てのプレイヤーは人狼だと思われるプレイヤーに指を指しましょう。それで最も票が集まったプレイヤーが、人狼だと認定されます。人狼に認定されたプレイヤーは処刑されてしまい、ゲームは終了です。
処刑されたプレイヤーは、自分の役職カードを公開します。その後に他のプレイヤーも自分の役職を公開して、ゲームの勝敗を決定しましょう。
ちなみに投票数が同列の場合は、どちらも処刑されることになります。また投票数が全プレイヤー全員同じである場合は、誰も処刑されることはありません。
ゲームの勝敗
ゲームの勝敗は以下の通りのパターンに分かれます。
- 1人しかいない人狼が処刑される→人間チームの勝利
- 2人いるうちの人狼の1人が処刑される→人間チームの勝利
- 処刑されたのが人間だった場合→人狼チームの勝利
- 投票数が全員同じの場合→誰も処刑されません。人狼が1人もいない場合はプレイヤー全員の勝利ですが、人狼が1人でもいるなら人狼チームの勝利です。
感想:メリットだらけの簡易版人狼ゲーム
人狼ゲームはテレビなどでも紹介されていて、ボードゲームを知らない方でも一度は聞いたことがあるほど有名なゲームでした。
しかし、人狼ゲームは1ゲームが長く大人数を集めないといけないので、中々遊ぶ機会が得られない方も少なくなかったはずです。
今回の「ワンナイト人狼」はそのような人狼ゲームを改良し、少人数で気軽に楽しめるような遊びやすいゲームとなっています。これなら、短い時間でも少人数でも遊ぶことができるので、旅先や友達同士でも気軽に人狼が楽しめるようになりました。もちろん本家人狼ゲームで体験できる、ドキドキ感も健在です。本家人狼ゲームとは違って、脱落したら何もやることがないという点も払拭されているのも注目すべき点でしょう。
本家の人狼ゲームと違って、毎ターン誰かが処刑されるという怖さは失われていますが、それよりもメリットの方が多いと個人的には思います。本家の人狼ゲームに慣れている人にはちょっと物足りないと感じる方もいらっしゃるでしょうが、初心者にとっては遊びやすい内容になっているので、そこは評価すべきポイントであるでしょう。
また、本作「ワンナイト人狼」は、様々なバリエーション商品も展開していますので、遊びの幅も広いです。スタンダード版である「ワンナイト人狼」が気に入った方は、他のバージョンの「ワンナイト人狼」も遊んでみて下さい。
まとめ
「ワンナイト人狼」は、本家人狼ゲームを少人数で手軽に遊べるようにアレンジした、簡易版人狼とも言えるボードゲームでした。加えて、人狼ゲーム独特のドキドキ感も失われていません。
初心者の方にも遊びやすい内容となっていますので、人狼のような正体隠匿系ゲームを体験したいという方にはうってつけのゲームと言えるでしょう。
ぜひ、「ワンナイト人狼」で遊んでみて下さい。