「バトルライン」はライナー・クニツィアがデザインした2人用の傑作ボードゲームです。「バトルライン」を実際に遊ぶと、その戦略性の高さから初心者の方は「中々勝てない!」「どんな風にカードを出していけばいいのか分からない!」という方がいらっしゃるはずです。せっかくのゲームですから、どうせなら勝ちたいですよね。
そこでこの記事ではバトルラインで勝率を上げるために、ここだけは押さえておきたいという戦略やコツをご紹介します。
部隊カードの出し方と強さ
「バトルライン」で最初に悩むところは、はやりどの部隊カードを出していくかです。これはゲームの開始から終了までつきまとう悩みでしょう。
勝率を上げるためにどのカードを優先的に出していくか、どの役を狙っていくか。ここでは部隊カードの出し方いついて解説します。
どの役を狙っていくのか
「バトルライン」を実際に遊んでみると、役として多く登場するのは以下の2つ。
・ウエッジ(すべて同じ色で数字が連番)
・ファランクス(すべて同じ数字)
他の役はあまり登場しないです。登場してもその位置のフラッグは捨ててる場合が多く、狙っていくような役ではありません。
「バトルライン」で役を先に相手に悟られるのは得策ではありません。
2枚目のカードを出したら自然と作ろうとしている役が分かります。相手は確実に自分が作ろうとしている役よりも強い役を作ろうとするでしょう。故に役となる2枚目のカードはお互い中々出しませんね。
その状態でどの役を狙っていくのか。
結論から言えば、なるべく高い数字で最強の役であるウェッジを狙っていきます。その中で一番高い数字である「8、9、10」なら、ゲーム中最高の役となります。これなら、同じ役と数字を出されない限り、確実にフラッグを確保することが可能です。
ウェッジの役が中々揃わなそうであれば、ファランクスを狙います。それ以外の役ですと、まず勝てないでしょう。
よって、基本的に狙うべき役はなるべく高い数字でのウェッジとファランクスです。
どの数字を優先して出していくか
次に考慮していくべきは、最初にどの数字を出していくのかです。「バトルライン」で最も重要でしょう。ここでは部隊カードの数字について説明します。
最初に出す時に一番強い数字は?
一番強い数字はずばり「8」です。
最強の役となる一番数字の高い「8、9、10」のウエッジを狙いつつも、次点で強い「7、8、9」の役も狙えます。もちろん「6、7、8」のウエッジ、最悪「8」のファランクスにも展開可能です。
よって、「8」が一番汎用性が高く強力な数字となります。ゲーム序盤で「8」が出たら、後述で紹介する狙うべきフラッグに出すのが良いでしょう。
次点で強い数字は人や状況によって変わりますが、「7」か「3」が強いです。
「7」は「8」と同じように汎用性と数字の強さからとっているので、「8」の下位互換的存在。一方「3」は数字こそ強くないですが、汎用性が高くファランクスを狙ってきた相手に安価なウエッジで勝つことがあります。
しかも、戦術カードの「盾」は、1〜3のワイルドカードとして使えるため、ウエッジが成立しやすいです。
とは言っても手札や場の状況次第なところがあるので、やみくもに「3」を出していくのはオススメしません。
簡単に場に出すのは控えた方がいい数字と役
「10」や「9」などの高い数字は意外と扱いづらいです。
ファランクスを狙うなら同じ数字が2枚手札にくれば場に出してもいいですが、ウェッジ狙いなら難しいでしょう。
もしウエッジ狙いで、「10」と「9」が手札にあってもこれらの数字を場に出すのはオススメできません。
例えば、ウエッジ狙いで「7」と「8」が揃っていたら、「10」か「6」がくればいいので両面待ちになりますよね。しかし「10」と「9」ですと、ウエッジとして成立するのは同じ色の「8」のみです。
上記のような状態で、もし相手に役の完成に必要な「8」を持たれていると役は揃わず一番弱い役となってしまいます。残された手段は戦術カードのみですが、これを頼るのは現実的ではありません。この点、ファランクスならまだ出ていない4色の内1色がくればいいので問題ありませんね。
このように場に出す数字で重要なことは、役が完成しやすい数字かどうかであること。
ウエッジ狙いの「10」や「9」のように、特定の1枚のカードが来れば完成する単発待ちの役はリスクが高いということです。
役を作るタイミング
「バトルライン」は基本的に待ちのゲームです。
相手より先にどの役を狙っているのかを悟られれば不利になります。具体的に言えば、役のリーチとなる2枚目を出す瞬間。相手がどの役を狙っているのかが分かれば、後でゆっくりその役より強いカードを並べていけばいいからです。
そのため、迂闊に役の完成の2枚目となるカードを出すことは命取りになります。
とは言ってもあまり手を広げすぎるとかえって場に出したカードで相手に情報を与えてしまい、どうしようもなくなってしまうことも少なくありません。
いつまでも待っていてはゲームには勝てないので、どこかで勝負にでる必要があるでしょう。
そのタイミングは手札や場の状況によって、いかようにも変化します。役を作るタイミングで正解というものはないので、よく場のカードと手札を見て判断しましょう。
狙うべきフラッグ
「バトルライン」の悩みどころの1つとして、どのフラッグを狙っていけばいいのかという点があります。フラッグは全部で9個ありますが、どの箇所のフラッグを狙えばよいのでしょうか。9個のフラッグに以下のようにアルファベットを当てはめて解説します。
A B C D E F G H I
結論から言うと、狙うべきフラッグの重要度は以下の通りです。
- 「C」と「G」のフラッグ
- 「D」〜「F」のフラッグ
- 「A」・「B」と「H」・「I」のフラッグ
なぜこのような重要度になるのか。理由を解説します。
1、「C」と「G」のフラッグ
最重要で狙うべきフラッグと言っても過言ではありません。
理由は「バトルライン」の勝利条件の1つである「3個連続したフラッグを確保できれば勝利」という点からです。
「バトルライン」では3個連続して並んだフラッグを取れば、もう1つの勝利条件である「計5個のフラッグを確保する」よりも簡単に勝利することができます。しかし、3個連続で勝利したいのは相手も同じですよね。
例えば「C」のフラッグを自分が確保すると、相手は外側にある「A」と「B」のFフラッグを確保しても3個連続の条件は達成できません。達成するには内側のD〜Fを確保する必要があります。反対側の「G」を確保しても同じようになりますよね。
こうして「C」か「G」を確保すると、外側のフラッグを取られても3個連続には絶対にならなくなります。すると、外側のフラッグは取られても多少は問題ないものとなり、不要なカードや手詰まりになった時の廃棄置き場にできるのです。
「バトルライン」ではどうしても手詰まりになってくる状態がくるので、安心して廃棄置き場があるのは非常に大きなアドバンテージになります。無論、フラッグを3個連続確保するためにも絶好な位置にもなり、優位に立ちやすいです。
2、「D」〜「F」のフラッグ
次点で重要となるフラッグ。
「C」と「G」を優先して確保する理由と同じように、中央は勝利条件である3個連続するフラッグの確保が達成しやすいからです。
「C」と「G」よりも優先度が低くなる理由は、やはり廃棄置き場としての機能が作れなくなるとこにあります。
それでも、中央に1個フラッグを確保できれば大きなアドバンテージになることは間違いないです。「C」と「G」のフラッグの確保が難しくなったら、積極的にD〜Fのフラッグを狙いましょう。
3、「A」・「B」と「H」・「I」のフラッグ
重要ではないフラッグと銘打ってはいますが、それは序盤の時のみで終盤はこの位置のフラッグも重要となってきます。決して蔑ろにしていいフラッグではありません。
この位置のフラッグはどのように活用していくかが問題です。
前述したように不要なカードの廃棄置き場として使用するか、それともフラッグを確保して勝利条件に近づくか。
不要なカードを置く場合は、その位置のフラッグは捨てているのと同じなので、ほぼ確実にフラッグは相手に取られてしまいます。それを見越してどこを廃棄置き場にするか決めましょう。
ゲーム終盤になると、僅差の戦いになりがちなのでこの位置でも軽視するのは危険です。どの場所に戦力を集めるかはよく考えましょう。
その他のコツ
戦術カードについて
戦術カードは強力な効果をもつものがいくつもありますが、全てがどの場面でも効果的に使用できるかと言われると、そうでもありません。ルール上相手の戦術カードの使用状況にもよりますし、どのカードが舞い込んでくるかは完全に運です。
戦術カードを手札に加えている状態ですと、自分は1枚部隊カードを持つことができません。これはゲーム上でかなり不利になります。
とは言っても、戦術カードは場を一転させる効果があるのも事実です。
積極的に引くものではないですが、手が煮詰まった時などに戦術カードを引くと良いかと思います。
まとめ
「バトルライン」で初心者の方が意識しておきたいコツはまとめると以下の通りです。
- 数字は「8」が一番強く、ウエッジやファランクスに繋げやすい
- 役の狙いは基本的にウエッジかファランクス
- 役の完成の2枚目で何の役を狙っているのかがわかり、先に出すと不利になる
- 勝利条件上フラッグは3個連続を意識し、端から3番目が重要位置である
- 役を作る時は単発待ちにならないようにする。
以上となります。麻雀と似たようなところがあるので、麻雀をやっている人には馴染みやすいかもしれません。最初は難しいと感じますが、何回かゲームをプレイするごとによりコツが掴みやすくなると思います。「バトルライン」を遊ぶ時にはぜひ参考にしてみてください。
コメント
フラッグのアルファベットに、Eが重複してます。正しくはHかと思われます。
ご指摘ありがとう御座います!修正いたしました!